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認知症の壁

2012年02月18日(土)

認知症医療・介護の入り口が、意外に難しい場合がある。
本人のプライドが高く医療機関に連れて行けない場合だ。
いろんな作戦で、診察、CTスキャンまで持って行く。

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明らかに認知症の症状が出ていても、手がつけられない場合がある。
物とられ妄想、被害妄想、幻視、徘徊、暴力などの周辺症状。
しかし家族でさえ本人にそれを言えない。

「病院に行こう」と言うと怒るのが認知症患者さん。
「なんで私が行かなあかんの?」となる。
とにかく、病院の敷居をまたぐまでが一苦労なのだ。

認知症の壁。

上手く騙そうとしても察知される。
どうしていいかわからない家族。
そうした悩みが、「よろず相談室」にたくさん寄せられる。

そんな時、私は自分から入っていく。
それが在宅医の強みだ。
近くに友人がいるのでふと立ち寄ったとか言いながら。

全く面識のない場合は、家族の友人として行く。
時には、居酒屋友達としてその家に入って行く。
酔っ払いの演技も役者のようにできる。

深夜にそれをやることもある。
何度か顔を合わせるちにわずかな信頼ができる。
その信頼を得るまでが、難しい。

認知症の方は、一度仲良くなれば、覚えてくれる。
1度ではダメでも、10回会えば覚えてくれる。
覚えてもらうと、検査がやりやすくなる。

世の中には、病院嫌いがいる。
しかし、嫌いは好きの反対。
一度ひっくり返ると、そのまま行ける。

問題はひっくり返るまでの知恵と行動力。
寒空の中、そんな活動を続けている。
認知症医療の始まりは、意外と知られていない。


 

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この記事へのコメント

先般はお忙しい中大変ありがとうございました。先週に日記は拝見しておりましたが、バタバタしておりコメントできずすみませんでした。先週は少し落ち着いている様子ではありますが、突然スイッチが入る傾向は変わりません(自室にはずーっとセロテープを貼っています)。治る(ましになる)方向なら多少の長期戦になることは覚悟しています。どうか引き続きお力添え宜しくお願い申し上げます。

Posted by 会社より at 2012年02月28日 01:19 | 返信

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