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延命フルコースを辿っている社長さんは何を思う?
2010年03月11日(木)
ワンマン社長でアルコール中毒傾向だった在宅患者さんが、ご家族が勝手に救急車を呼んで入院させて1ケ月が経ちました。ケアマネからの実況中継によると、酸素、膀胱カテーテル、経鼻チューブ、胃ろう、とフルコースの延命治療を受けられているそうです。暴れるので抑制されているそうです。彼はいま、何を考えているのか?多分何も考えていないので、それでいいのでしょうが・・・
「人間の尊厳」という言葉が浮かびました。彼はこのような処置を望んでいたのだろうか?彼の性格からはとても希望するとは思えません。わけが分からんうちに、そうなったのでしょう。偉人でも普通人でも多くの人は自分自身の死には無頓着ですから、ただただ何となく延命治療に繋がれます。
医療者から言えば、「繋いででも延命治療しておかないと後でご家族から訴えられる可能性がある」となります。またその結果、延命に成功し、再び在宅に帰れる可能性もあります。大変難しい問題です。
フルコースを拒否したいのなら、日本尊厳死協会に入会をお勧めします。
http://www.songenshi-kyokai.com/
ちなみに4月号の会報には私も寄稿しています。
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この記事へのコメント
先生、こんにちは。
昨年、翌々日に胃ろうの手術を控えていた父は急変し亡くなりました。
日本尊厳死協会に早くから入会し、家族とも終末医療のことも話あっていました。でも現実に直面したときは、入院していたドクターには、「胃ろう」は
尊厳の域ではないのでは?とか、「今は胃ろうが自然です」とか、あげく「餓死ですな」とかいろいろ言われて悩みました。父もしないと言っていましたが
、まだまだ十分体力もあるということで決心したら、あっという間に亡くなってしまいました。父は自分の遺志で逝ったと強く感じました。
誤嚥による肺炎で入院して1か月と少しの入院でした。
先生のブログ拝見していて、「お水」の一滴も1カ月以上飲ませてあげられなかったことはとても悔やまれます。
数年前から食の細くなっていた父が亡くなる数カ月前から、異常に甘いもの、
アルコールが増えていました。入院の2日前の夕飯は好物を2人前外食しました。そして次の日から水分も取らなくなり入院しました。81歳でした。
わたしも会員です。次の会報楽しみにしております。もっと深く尊厳死を
知りたいです。
Posted by yun at 2010年03月11日 03:00 | 返信
yunさん
お父さん、残念でしたね。
そのお医者さんのコメントが現在の医師の標準コメントだと思います。
私は決して尊厳死の専門家ではありません。
会報には、結構、とんでもないことを書いているような気もします。
「尊厳死から尊厳生へ」とか
「在宅医療という選択は尊厳死の選択」と書きました。
正直な心境です。
Posted by 和 at 2010年03月14日 02:32 | 返信
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