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夜診終了間際の救急患者さんラッシュ

2010年08月16日(月)

夜診終了間際は、毎日、救急患者さんのラッシュとなります。
下血、吐血、胸痛、激しいめまい、肺炎、盲腸、嘔吐下痢、全身衰弱・・・・
こんな患者さんが10人続くと目が回りますが、本当の勝負はここから。
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終了間際の駆け込み患者さんは、たいてい朝から具合が悪かったりします。
中には1週間前、中には1年前、中には10年前から、という人も混じります。
「なんでもう少し早く来てくれないのかなー」、と毎晩思います。

検査や処置や説明で、それぞれに1時間はかかります。
外国人や理解力の低い方だと、説明にかなりの時間がかかります。
検査をしすぎるとお上から怒られますが、しないで病気を見落とすと訴えられたり逮捕です。

しかし、本当の勝負はこれから。

夜診終了時刻には、ここぞとばかり、電話攻撃が集中します。
外線電話、携帯電話など、10本以上。
体が10ケあったらいいな。

やっとの思いで、溜まりに溜まった書類の山にやっとの思いで着手しようとすると、
今度は、往診依頼の電話が続きます。
朝から具合が悪くても、電話をするのは、夜になるのです。

ひとつの往診に向かう途中で、別の往診依頼の電話がかかってきます。
朝からや、前日から悪いひとばかり。
昼には言えなくても、人間は、暗くなると往診を依頼する決心がつくようです。

こうして家にたどり着くと、午前零時に近い時刻になることも・・・
ここで、夕飯を食べようとすると、またまた電話が襲ってきます。
やっぱり、午前零時をまわってしまいます。

「開業医の1日を教えてください」と、よく取材されます。
「夜は飲みに行かれるのでしょう?」とも。
とても、そんな暇も元気も無いのが、本当のところです。

さらに、開業医の1日は、雑用の塊です。
実は、仕事の半分以上は、苦情処理に代表される雑務に忙殺されています。
仕事は楽しいけど、雑務は本当に苦しいです。

そんな合間を縫って、医師会の公務や、勉強会、ボランテイアに参加します。
最近、メールを全部チェックできなくなりました。
物理的に無理になってきました。

気晴らしに、こんなブログを書いていると、また、電話が鳴っています。
在宅医なんてこんな毎日です。
嗚呼・・・

でも、そんな私を支えてくれる、優しいスタッフに感謝です。



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この記事へのコメント

ため息が出ました。でも…夜中の往診を断らない、携帯も着信拒否にしないのは、長尾先生が選んだ生き方。そして素直に人間らしく愚痴ってみせる場があるって、素敵なことかもと思います。

encourage という言葉が大好きです。私のイメージでは、励ますというより誰かの暖かい手が自分のハートにcourageをそっと置いてくれる感じ。
そこまでいかなくても、「おくりびと」の脚本家、小山薫堂氏がインタビューで語った美しい計画が、お忙しい先生の一瞬の清涼剤になったら、と思いプレゼントしますね。

死が間近くなったらハート型の綺麗な石を飲み込んでおいて、お骨拾いの時皆をびっくりさせたい、のですって。なんかすごく楽しそうな計画で私もやってみたいなと思い、担当医と話したことがあります。お互いジョークとわかりつつ、お骨のなかで目立つ為には結構石が大きくなければならないし、臨死期にそれを飲み込むのは大変だよね、ということで、計画はお流れになりました! でもその美しいアイデアは今も時々思い出します。

Posted by 梨木 at 2010年08月17日 08:08 | 返信

つい先日末期がんの父を在宅にて、残りの時間を過ごすという選択をした者です。
入院していた大学病院の先生方や、看護師さん、そして退院後訪問看護を引き受けてくださるケア事業所の看護師さん、往診を引き受けてくださる病院の先生に恵まれ、一日一日を過ごしております。
入院していた大学病院の病棟の看護師さんや往診を引き受けてくださった病院の院長先生も24時間対応してくださるということで、「夜中でも早朝でもいつでも困った時にはここにかけなさい。遠慮はいらないから。」と言ってくださった言葉にどれだけ救われたことでしょう。
その言葉をいただいたことで、「先生方も人間ですし、抱えてらっしゃる患者さんもうちだけではない。電話をするなら日中にしよう」と決心しました。
そしてインターネットでいろいろと調べているうちに、ここにたどり着きました。
ブログを読んでいて、改めて在宅に対する認識やそれを取り巻く環境がいかに大切なのかを考えさせられました。

Posted by 間宮 at 2010年08月29日 10:06 | 返信

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