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「抜いてはいけない」と言いながら、抜いている

2011年02月10日(木)

癌性腹膜炎の腹水や癌性胸膜炎の胸水は、「抜いてはいけない!」。
血漿成分と同じものを抜けば、弱るし、抜いても翌日にはまた溜まる。
しかし、本人に「死んでもいいから抜いて欲しい」とお願されたら、抜いている。
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病院で、「抜く習慣」がついた人が、在宅に帰ってくると、
本人もご家族も、「水は抜くもの」という刷り込みが出来上がっている。
これを覆すのは、結構大変。

私はこでだけ末期癌を診ていて、ほとんど「抜く」ことは無い。
年に1~2回ぐらいだろうか。
しかし、本人にお願いされたら、抜くしかない。

まして「死んでもいいから」と言われたら、躊躇なく、抜いている。
翌日、「楽になった」と喜んでいた。
「こんなことで喜んでもらえるなら、いつでも抜くからね」と言って、安心してもらう。

在宅での不安のひとつは、「水を抜いてもらえるかどうか」だろう。
そんな不安も、払拭してあげたい。
在宅とは、QOLと安心を与える医療。

話は変わるが、整形外科医は、膝の水も抜くことが多い。
一方、理学療法師などは、これを嫌がるひとが多い。
抜かなくても炎症が鎮まれば、自然に水は引く。

腹水も、食べなければ、飲まなければ、水は自然に引く。
脱水は友。
その精神で診ていると、水を抜く機会は非常に少ない。

水は、医師しか抜けない。
こればかりは、優秀な看護師であっても抜けない。
医師の独占業務であるが、あまりその刀は抜きたくない。


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この記事へのコメント

>「死んでもいいから抜いて欲しい」

基本的な質問ですが
■腹水・胸水がたまると、どんな苦痛があるのですか。
■その場合食事や飲水制限を一応助言していただけるのですか。
(選択は患者さんがするとしても)

Posted by 梨木 at 2011年02月11日 10:25 | 返信

自然の原理をおさえたうえで、
患者ニーズにはきっちりと対応している医療は素晴らしいと思います。
安心感を与えることが在宅での
生活をより安楽にしているように感じます。

Posted by 森永美智子 at 2011年02月11日 11:01 | 返信

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