こんな虚しい作業はない。
タバコを吸ったばかりの、喘息発作の患者さんを診察する。
彼らは、タバコが喘息に悪いことを本当に理解できない。

タバコのことに触れると怒りだす喘息の若者たち。
タバコを吸うのはカッコイイ、と信じて疑わない彼ら。
こんな若者たちを食い物にして、税金で飯を食う財務官僚たち。

拙書に書いたように
「騙されている」のだ。

公害喘息の患者さんたちの中にも、結構タバコを吸う人が多い。
タバコをやめるように言っても、やめたひとは一人もいない。
もし喘息が治ったら、補償金が貰えなくなるからだ。

何が何でも、タバコを吸ってでも、喘息患者で、あり続ければいけない。
もし喘息が治ってしまえば、収入を失い、明日からの生活に困ってしまう。
もちろん一部ではあるが、何十年前からそうなっている。

タバコを吸う喘息患者に、なぜ健康保険や税金などが投入されるのか？
ニコチン依存症は、病気だから、仕方がないのか？
素朴な疑問が沢山湧いて出てきた１日だった。

コンビニに行くと、震災の影響で国産タバコが結構、欠品になっていた。
これで、一人でも禁煙できることを願っている。
ひとつくらい、いい話題があるものだ。

「タバコ咳」を毎日顔にかけられるのは、老人にウンコをつけられるより辛い。
私があのような本（「禁煙で人生を変えよう」エピック）を書いた理由が分かるでしょう。