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心不全における緩和医療と尊厳死
2011年11月25日(金)
昨夜の尼崎市内科医会の講演会は、心不全で有名な佐藤先生のお話だった。
病院のエキスパートも、最近は徐々に我々の領域に入ってくれて嬉しい限りだ。
「慢性心不全におけるチーム医療」
県立尼崎病院 佐藤幸人先生の講演
やっとここまで来たんだ。
心不全の第一人者、佐藤先生が嬉しい話をしてくれた。
なんと心不全患者さんの尊厳死のお話だった。
慢性心不全の患者さんが病院で亡くなる場合、
全員気管内挿菅をして、点滴だらけになって亡くなるそうだ。
しかし、本当にそれでいいのか?
最期まで酒を飲みながら、寝ている間に亡くなった
ある慢性心不全患者さんのお話をされた。
まさにNBMだ。
非がんの在宅療養のひとつに臓器不全症という概念がある。
・脳がやられれば認知症
・心臓がやられれば慢性心不全
・肺がやられたらCOPD・・・
心不全へのモルヒネによる緩和医療についてもお話しされた。
非がん患者さんへのオピオイドの適応が広がっている。
心不全も当然その対象である。
「不整脈治療におけるβブロッカ―の役割」
国立循環器病センター 清水渉先生
1 心房細動治療
2 器質的疾患を有する患者さんの突然死予防
リズムコントロールとレートコントロール。
メインテートなどによる徐脈化の意義をお話された。
心不全の勉強のために、国会の中でのタバコフリーフォーラム
から駆けつけた甲斐があった。
その後、吐血の往診、がんの往診、転倒の往診・・・
やっぱり、午前様になった。
17時の、静岡の夕焼け。
綺麗だった・・・
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この記事へのコメント
先生、毎日お疲れ様です。
人工呼吸器に関して、一般市民の多くの方が誤解しているかなと思うことは、
神経・筋疾患で呼吸器を装着する場合は意識がはっきりしたまま、日常生活を楽しむことができますが、
その他の多くの場合には、鎮静(麻酔薬を使って眠らせた状態)下でなければ、とても苦しくて耐えられないということ。もちろんお話もできませんね。
ある神経難病の方が言っていました。「視力が悪くてメガネをかける人がいるように、私たちは呼吸が悪くて呼吸器をつけてるのよ」と。
呼吸を機械に肩代わりしてもらって日常生活を送る神経・筋疾患の方の呼吸器は、メガネのような位置づけで必ずしも延命処置には当たらないのかもしれません。
しかし心不全や様々な疾患の終末期での呼吸不全で人工呼吸器を装着する場合には、とても苦しいため呼吸器装着の間は(多くは半永久的に)麻酔薬で眠らせる必要が生じてしまうこと。同じ「人工呼吸器」といえども神経難病等の呼吸器とは全く意味合いが異なることを、一般の皆さんにも理解していただきたいと思います。
Posted by 内科医K at 2011年11月26日 08:37 | 返信
K内科医 様
有意義なコメント有難うございました。以前何かで同じような話を読んだこともありましたが、医師ご自身からの発言でよく理解できました。
一般市民が一番知っておきたい情報だと思います。
家族がいよいよの時、対応について「どうしますか」と医療者に問われても、その処置で何が起こるのか良くわからぬまま選択しているのが、多分大多数でしょう。
自分で事前指示書を書くに際しても、知っていたら選ばなかったというケースもありえます。
適切な判断・選択が出来る市民に近づくために、これからもいろいろな処置のほんとうのベネフィットとハームを教えていただきたい、と心から願っています。
Posted by 梨木 at 2011年11月27日 12:00 | 返信
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