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中途半端な麻薬の扉

2012年01月14日(土)

がん以外の痛みにも、やっと麻薬の扉が開かれた。慢性疼痛という。
しかし、使える麻薬は限定されている。
中途半端な開放を、是非とも改善して欲しい。
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慢性疼痛という概念が認知された。
3ケ月以上続く強い痛みのこと。
それに麻薬の使用が許可された。

ただし、2種に限定されている。
・塩酸モルヒネ錠と
・デユロテップパッチ、のみ。

何故、2つなのか?
私も事情を知らない。


がんと同じくらい、いや
がん以上に痛みに苦しむ病気がある。

繊維筋痛症や腰椎の痛みなど。

もちろん麻薬だけでは効きにくいし、麻薬が効きにくいとも言われている。
NSAID,ステロイド、鎮痛補助薬などを併せて痛みと闘う。

しかし、デユロテップパッチは、時に吐き気を伴う。
すると塩酸モルヒネ錠しかない。
しかしこれは、そもそも、頓服薬。

レスキューと言う。
それだけしか使えない。

同じ塩酸モルヒネである
オプソやアンペック座薬は使えない。

同じ麻薬である、
オキシコドン(オキシコンチンやオキノーム)
徐放性モルヒネ製剤である、ピーガードやパシーフは使えない。

中途半端な門戸開放を、患者さんにどう説明すればいいのか?

患者さんの痛みが理解できない厚労省のエラい
お役人さんが作った決まりなので末端町医者には
どうすることもできないのですよ、と謝るしかない。

法律を作ったひとは緩和医療の基本を全く理解していない。(そうとしか思えない)

・痛みは、がん、非がんを問わない
・痛みの治療は、基本的人権であり幸福追求権(憲法第13条)
・痛みの治療は、他の何よりも優先する。

これを読まれたお役人さんには是非とも改善をお願いしたい。

非がん、慢性疼痛にも、オピオイドの光を!!!





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この記事へのコメント

肩腕症候群で「ロキソニン」を1日180mgと「リン酸コデイン」を1日あたり120mgを1年間程度服用した経験があります。

リン酸コデインは飲み始めは効果抜群ですが、1カ月もすると効果がなくなっているような感じになりました。

「ナボールハップ」(ボルタレンと同じ成分)も効くのですが、皮膚がかぶれてステロイドの塗り薬。。。。

オピオイドは飲み始めの吐き気と服用中の便秘があります。
その便秘解消のためにカマグやラキソベロンを服用。
ロキソニンによる胃の荒れには「セルベックス」か「ムコスタ」を処方。
消炎鎮痛剤を長く服用すると、びらん性胃炎・逆流性食道炎。
その治療のために別の胃腸科でPPIやN2ブロッカーを処方してもらう。

治療のために薬を飲む→副作用のために別の薬を飲む。
悪循環です。

ロキソニンとN2ブロッカーもしくはPPIとの同時処方は保険対象外なので
ムコスタしか処方できないとか・・・?

だから、別の医療機関(胃腸科)でPPIを処方してもらう。
「医療費の無駄使い」→国や保険者の経費圧迫
だと考えます。
ロキソニンやボルタレンの服用に対して、PPIもしくはN2ブロッカーを保険適用で同時処方できれば国の財政のためにいいのに!?

医師と薬剤師が同じ説明だったので書き込みました。

塩酸モルヒネでも効果の頭うちはあると思いますし、価格が高いですが手術や入院費と比べたら安いという理由は理解します。

Posted by kawasaki at 2012年01月14日 12:32 | 返信

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