- << 近著の書評
- HOME
- 今日は「阪神ホームホスピスを考える会」に >>
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
アニサキス症は、虫による「アレルギー」
2012年04月14日(土)
宮城県気仙沼市の沖合に浮かぶ大島の大島医院・院長の山本馨先生から電話があった。
てっきり、震災関連かと思いきや、「アニサキス症」に関する聞き取りだった。
アニサキス症はじんましん治療で簡単に解決するのだが、まだほとんど知られていない。
てっきり、震災関連かと思いきや、「アニサキス症」に関する聞き取りだった。
アニサキス症はじんましん治療で簡単に解決するのだが、まだほとんど知られていない。
昨年の4月30日に、大島を訪れた。
大島に渡るフェリーの中で聖マリアンナ医大の小野寺医師と出会った。
小野寺医師に連れられて、大島医院の山本医師を訪ねた。
大島には、医師は、山本先生ひとりしかいない。
開口一番、山本医師から出た言葉は、被災のことよりも
「アニサキス症の新治療法を世に広めて欲しい」だった。
消化器の医師らしい、また開業医ならではの発想だった。
通常は、胃カメラを入れて、虫体をかん子でつまみ出す。
しかし内視鏡自体が不要なようだ。
じんましんの治療で、即時に「治る」と言う。
強力ミノファーゲンCを2Aとステロイド(山本先生はハデカドロン1.65mgと)
を静脈注射すると、即時に腹痛が消失すると言う。
今回、私の行った結果を尋ねる電話だった。
つまり内視鏡検査は不要だ、と山本先生は言われる。
ちなみにアニサキスは、胃透視でも、エコーでも確認できる。
医療経済的にも、患者さんにも利益のある発見ではないのか。
このブログを読んで頂いている医師の皆様
是非、追試して、結果を私か山本先生までお知らせください。
以下、三陸河北新報社の、2010年1月14日の記事から転載させていただく。
---------------------------------------------------------------------------------------------------
■アニサキス症に新治療法
大島医院山本医師、学会発表へ
手術に代えて薬投与
患者の負担、大幅に軽減/
気仙沼市の大島医院を開業する山本馨医師(64)が、アニサキス症の治療法に関する研究内容を2月6日、仙台市である日本消化器病学会東北支部の例会で発表する。
現在、一般に行われる手術に代えて内服薬などを使用する新治療法で、患者の身体的・経済的負担を大幅に減らせるという。
山本医師は「20年間に200以上の症例で治療を積み上げた。気仙沼方式として全国に発信できれば」と話している。
アニサキス症は、サンマ、サバ、サケ、ヒラメ、タラなどの海水魚を生で食べたとき、アニサキス類の寄生虫を一緒に摂取してしまうことでしばしば起こる。
一般に急激な腹痛、おう吐の症状が多いが、重い症状の場合はまれに死に至るケースもあるという。
虫が胃や小腸の粘膜に侵入する刺激によって症状が起こるとの見方から、一般的な治療は痛みを抑える抗コリン薬、炎症などを抑えるステロイドなどを投与後、内視鏡によって虫をつまみ出す方法が採られている。
山本医師は、現場での長年の治療経験から「アニサキス症は虫が出す有毒な分泌物が原因のアレルギー症状」と考え、じんましん治療と同じ抗アレルギー剤をステロイド剤とともに投与する方法を試みた。
大島医院でも2007年の赴任以来、年間およそ10人を診察。虫自体も患部から消えることを確かめた。これまでこの方法で治療した症例は大島赴任以前も含め200以上に及び、患者はすべて短時間で症状が改善したという。
抗アレルギー剤などを投与する方法は、内視鏡を使用するのに比べ、体への負担が少ない。外来治療で済み、医療費の負担も10分の1ほどに抑えられる。
この治療を始めたきっかけは、20年前に北海道の海沿いの勤務地で、たまたま「アニサキス症がアレルギー反応の一種である」との論文を目にしたことだった。それ以前のアニサキス症治療を調べた結果、昔の医師もじんましん療法を行っていたことを知った。
山本医師は「昔は虫の仕業と気付かずやっていたのだろうが、内科的治療でも十分に、虫が抑出されることを示すものだと思う」と話し、新治療法の本格的な研究でアニサキス症予防につながることに期待を寄せている。
-------------------------------------------------------------------
大島に渡るフェリーの中で聖マリアンナ医大の小野寺医師と出会った。
小野寺医師に連れられて、大島医院の山本医師を訪ねた。
大島には、医師は、山本先生ひとりしかいない。
開口一番、山本医師から出た言葉は、被災のことよりも
「アニサキス症の新治療法を世に広めて欲しい」だった。
消化器の医師らしい、また開業医ならではの発想だった。
通常は、胃カメラを入れて、虫体をかん子でつまみ出す。
しかし内視鏡自体が不要なようだ。
じんましんの治療で、即時に「治る」と言う。
強力ミノファーゲンCを2Aとステロイド(山本先生はハデカドロン1.65mgと)
を静脈注射すると、即時に腹痛が消失すると言う。
今回、私の行った結果を尋ねる電話だった。
つまり内視鏡検査は不要だ、と山本先生は言われる。
ちなみにアニサキスは、胃透視でも、エコーでも確認できる。
医療経済的にも、患者さんにも利益のある発見ではないのか。
このブログを読んで頂いている医師の皆様
是非、追試して、結果を私か山本先生までお知らせください。
以下、三陸河北新報社の、2010年1月14日の記事から転載させていただく。
---------------------------------------------------------------------------------------------------
■アニサキス症に新治療法
大島医院山本医師、学会発表へ
手術に代えて薬投与
患者の負担、大幅に軽減/
気仙沼市の大島医院を開業する山本馨医師(64)が、アニサキス症の治療法に関する研究内容を2月6日、仙台市である日本消化器病学会東北支部の例会で発表する。
現在、一般に行われる手術に代えて内服薬などを使用する新治療法で、患者の身体的・経済的負担を大幅に減らせるという。
山本医師は「20年間に200以上の症例で治療を積み上げた。気仙沼方式として全国に発信できれば」と話している。
アニサキス症は、サンマ、サバ、サケ、ヒラメ、タラなどの海水魚を生で食べたとき、アニサキス類の寄生虫を一緒に摂取してしまうことでしばしば起こる。
一般に急激な腹痛、おう吐の症状が多いが、重い症状の場合はまれに死に至るケースもあるという。
虫が胃や小腸の粘膜に侵入する刺激によって症状が起こるとの見方から、一般的な治療は痛みを抑える抗コリン薬、炎症などを抑えるステロイドなどを投与後、内視鏡によって虫をつまみ出す方法が採られている。
山本医師は、現場での長年の治療経験から「アニサキス症は虫が出す有毒な分泌物が原因のアレルギー症状」と考え、じんましん治療と同じ抗アレルギー剤をステロイド剤とともに投与する方法を試みた。
大島医院でも2007年の赴任以来、年間およそ10人を診察。虫自体も患部から消えることを確かめた。これまでこの方法で治療した症例は大島赴任以前も含め200以上に及び、患者はすべて短時間で症状が改善したという。
抗アレルギー剤などを投与する方法は、内視鏡を使用するのに比べ、体への負担が少ない。外来治療で済み、医療費の負担も10分の1ほどに抑えられる。
この治療を始めたきっかけは、20年前に北海道の海沿いの勤務地で、たまたま「アニサキス症がアレルギー反応の一種である」との論文を目にしたことだった。それ以前のアニサキス症治療を調べた結果、昔の医師もじんましん療法を行っていたことを知った。
山本医師は「昔は虫の仕業と気付かずやっていたのだろうが、内科的治療でも十分に、虫が抑出されることを示すものだと思う」と話し、新治療法の本格的な研究でアニサキス症予防につながることに期待を寄せている。
-------------------------------------------------------------------
- << 近著の書評
- HOME
- 今日は「阪神ホームホスピスを考える会」に >>
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
この記事へのコメント
「アニサキス症」の小川説は、町医者である私も認識しています。なぜなら、近くの岸和田徳洲会病院の月一症例検討会で昨年学びました。
ところで相変わらず、精力的に「世論形成」に励んでおられる様子。お体が心配です。「医者の不養生」は現代では洒落にもならんとおもいますよ。(いらぬお節介でしたか?)
賛成しかねるご主張も多く見かけますが、時々「世論形成」に参加しています。くれぐれも御身大切に。
Posted by 広部 at 2012年04月14日 11:32 | 返信
今更ですが、アニサキス症についてほぼ間違った治療法ばかり喧伝されているのでコメントします。年に1.2度中学生くらいの頃から激烈な腹痛に悩まされてきました。10年ほど前にたまたま気仙沼の大島医院のネット記事を読んでおりました。その後、ある日魚を食べた翌日に例の如くのたうち回る腹痛が起き、かかりつけ医氏に失礼ながらも上記の件を伝えて、内視鏡検査をしたところアニサキスを発見し取り出してもらいました。その後アレルギー検査をしたところ魚アレルギーはゼロその代わりアニサキスアレルギーレベルが5でした。
魚が好きな私はその数年後、例の如くイカ刺しを食べた翌日朝、激烈な腹痛を超えて、全身蕁麻疹、赤みがかった全身浮腫、ひどい呼吸困難になり、気管がヒューヒュー鳴るほどの状態で息が出来ず死を意識。その時に生まれて始めて救急車を呼びました。
その後大島医院の記事の通り、並行輸入でステロイド剤を購入し枕元に常備。その後、青魚、イカを食べた翌日にアニサキスに掛かる予兆とも言えるあの独特な胃のムカムカと締め付けられた箇所がムズムズし蕁麻疹らしきものが発生した際には、即ステロイド剤を飲むようにしています。そうすると1.2時間後には嘘のように違和感が無くなります。
アニサキス食中毒は限りなくアニサキスアレルギーと確信しています。
私は反ワクではなく、データを幅広く見た上でコロナワクチン大反対派ですが、このブログにアニサキスアレルギーから辿り着いたのが驚きで。長尾先生は先入観無く、正しいものは正しい、間違ったものは間違い、データに基づいて怪しいものには疑問符をつける素晴らしい医者だと確信した次第です。
以下は流してください。
世の中狂いすぎていて、自分の見たいものしか見なず、おかしいと思いながらも同調圧力に負け、ハッと気づいた時には日本が滅亡に近づいている事を嘆くであろう多数の国民に嫌気が差しています。
政府与党が、悪いだけではないです。茹で蛙になっている私達が悪いんです。
Posted by 佐々木 at 2024年04月09日 05:12 | 返信
コメントする
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL: