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入院中の患者さんの相談ばかり

2012年12月08日(土)

毎日、全国、いや世界中から、いろんな相談があり、自分の時間が全く無い。
かなり遠方から相談に来られる方も多く、対応に困っている。
世の中にこれだけ困っている人がいるんだ。
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入院中の患者さんには、保険証を使えない。
当たり前のことだが、みんな知らない。

本人が来ていないのに、どうやって診察するのか。
本人を診たことがないのに、どうやって意見するのか。

がんと胃ろうに関する相談ばかり。

入院中に胃ろうを勧められたが、どうしたらいいのか?という相談。
そのために、本を書いたのだが・・・・
忙しくて、本は買ったものの、まだ読んでいないと言われる。

縮物状態なので鼻からの管で栄養を行っているが、
胃ろうへの変更を勧められたが、どうしたらいいのか?という相談。
これも本に分かりやすく書いたのだが・・・

寝たきりになっても抗がん剤をうたれているが、止めたい、という相談。
これも本に書いた。

熱が出たので救急車を呼んだら入院させられて、出してくれないので
認知症になり寝たきりになった、という相談も毎日。
これも、本でもブログでも読んでください、そう言っても納得されない。

長尾先生の力で、退院させてください。

ハッキリ言って、そんな相談ばかりで、通常の診察に支障が出ている。

「主治医によく相談してください」と言うと、
「主治医はいない」という。

「そんなことは無い。入院して主治医がいないことは無い」と言うと、
「いると思うが、顔を見たことがない」と、答える。

新幹線に乗って何時間もかかってきたので、相談に乗って欲しいと言われても
本当に困る。

私は占い師でもない。
医者は診ないで診断できない、と説明しても納得されない。

みなさん遠くから来たので、沢山のひとが待っていても平気で居座る。

申し訳ないが、相談はずべて断ることにした。
会わない。
会うと主治医に失礼だ。

主治医とよく相談してください、としか言えない。
本当に申し訳ないが、それが医療のきまりなのだ。
冷たいようだが、そんな主治医を選んだあなたが悪いんじゃ、と言いたくなる。

一昨日、「脱北」してきた2人の末期がん患者さんは、
両方とも別人のように元気になっている。
同窓会に出かけると張り切っている。

病院の主治医が見たら驚くだろうな。
患者は、一刻も早く地域に返すものだ。
何度言ったら分かってもらえるのだろう。

とにかく、2冊の本を読んで欲しい。
相談に来ないで、本を読んで自分で考えて欲しい。
私は目の前の患者さんのことで、手が一杯だ。

ネットで買える。

・平穏死・10の条件
・胃ろうという選択、しない選択




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この記事へのコメント

そうですね、我が家の自転車操業の在宅介護がまわっているのは、「これは私たち家族の問題であって誰も助けてはくれない。助けてくれるとしたら自分が知恵をまわして助けてもらえる体制を各方面で作っていくしかない。そしてそれをしなければ親は早急に不満のうちに亡くなっていくだろう。」という事実を認識するところからスタートしたからのような気がします。
それにしてもネットで検索して1分で長尾クリニックのレビューーを見つけ、しかも徒歩5分の場所にあったといううちはラッキーすぎて「例外を例にするな!」とおしかりを受けそうであまり偉そうなことは言いにくいです。

今度の胃ろうのご著書も本当に至れり尽くせりの情報の宝庫ですね。文章も易しくどなたでも理解できると思います。
うちの母の先月の入院から退院の経過を体験して。全く先生の本を絵にかいたような展開で回復でき、再び口からパクパク食べている母は現代の奇跡なんでしょうか。
先生から教えていただいた情報を素直に、しかししっかりと覚悟をしながら実践した結果が「生還」につながりました。

先生の方向性はブレておられませんから、本で読んでも実際にお会いしても同じです。高い交通費と時間を費やすよりはお得かと思いますね。

Posted by チズ at 2012年12月08日 11:21 | 返信

毎日、お疲れさまです。
胃瘻の患者さんをたくさん目の前にして、私は思いました。
一般人や患者さんの家族の人も、胃瘻の状態の人と同じ状態を体験してみればいいのではと思います。
胃瘻はできなくとも、経鼻チューブを体験してみたり。。
定期的に胃瘻から栄養を入れられ、吸引され、体位変換され、オムツを変えられ、自分で動けないから同じ方向しか向けない。。痛み、痒み、不快感なども訴えられなくなったり、何年もこんな状態で生きてる。私にはそんな、毎日辛いです。
ぜひ病院でその状態を体験してみて患者さんの立場になってみて欲しい、そんな毎日で過ごしています。

Posted by まるこ at 2012年12月11日 12:06 | 返信

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