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延命死と平穏死はまったく違う
2013年05月24日(金)
北海道は涼しい、というか少し寒い。
北海道看護協会での平穏死についての講演も無事終わり、静内に向かうバスの中にいる。
報道ステーションさんから、やっとお返事を頂いた。
北海道看護協会での平穏死についての講演も無事終わり、静内に向かうバスの中にいる。
報道ステーションさんから、やっとお返事を頂いた。
行く先々で、報道ステーションの報道内容について聞かれるが、
答えに困ってしまう。
あの番組を見た市民たちは、
●鼻からの管を抜くことが平穏死である。
●管を抜けば、3時間程度で死んでしまう。
そのように理解した。
しかし全く違う。
●あれは、中止ではないし、平穏死とは関係がない。
むしろ対極にある。
●家族の揺らぎはいいとして、家族の意志がそうさせたという事実。
●鼻からの管を抜いても、すぐには死なない。1週間は生きている。
介護や看護の方は、あの報道を見てみんな怒っている。
介護者のことをいう人も多い。
報道スーションとしては、
「あれが平穏死ですとは、ひとことも言っていない」とのことだった。
あの報道に、なんら問題が無いとの認識。
どうもテレビ局の方も、自分たちが何を伝えているのかが
全く分かっていないようだ。
ただ、家族の迷いと人の死ぬ場面を放送したかっただけなのかな。
視聴率が取れれば内容なんて関係ないのがメデイアなんだろ。
しかしあれを見た市民は、全員、あれが平穏死だと思ってしまった。
繰り返すが、あれは、平穏死ではない。
可哀そうすぎる。
私的には、あてはならないものを見た。
鼻からの栄養を強要するのならば、なぜ、胃瘻にしてあげなかったのか。
胃瘻に反対している石飛先生は、鼻からの管にしているのか。
だとすると、医学的にも間違っている。
せめて胃瘻にしてあげたらいいのに。
言っていること(=胃瘻に反対)と、
やっていること(=胃瘻より数段惨い、胃管には寛容)
が全く違う印象を受けたが、石飛先生はどうお考えなんだろう。
でないものを、そうであると、平気で誤報道するテレビ局に対して、
「またか」とか
「やっぱり」という声も、多く寄せられた。
みんな目が肥えているというか、
メデイアには諦めているようだ。
これから、またひとつひとつ訂正していかねばならない。
新しい仕事が増えた。
平穏死=自然死=尊厳死を説くものとして、
説明責任があると思っている。
まあ、話題が増えていいのかな。
昨日も、今日も、そして今夜も、訂正して歩く。
本当はテレビ局の責任であるのだが、当のテレビ局側は、
誤報道をしたという意識は、全く無いことが分かったので自分がするしかない。
私は幼稚だから、間違いは、ちゃんと訂正すべきだと思うが、アホなんだろう。
大体、メデイアにそんなことを期待しても全く意味が無いともアドバイスされた。
いずれにせよ、みなさん、誤解しないでくださいね。
報道ステーションの平穏死報道は、真逆ですからね!
鵜呑みにしないでくださいね。
平穏死の報道ではなく、平穏死という選択ができなかった家族の報道。
あるいは、胃瘻という選択ができなかった家族と主治医の報道。
すなわち、日本の医療が、元祖・平穏死の医師(石飛先生)の施設でさえ
あれくらい歪んでいるという事実。
突き詰めれば、親孝行のあり方になろう。
拙書「平穏死という親孝行」を読ませてあげたい。
http://www.amazon.co.jp/%E3%80%8C%E5%B9%B3%E7%A9%8F%E6%AD%BB%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E8%A6%AA%E5%AD%9D%E8%A1%8C-~%E8%A6%AA%E3%82%92%E5%B9%B8%E3%81%9B%E3%81%AB%E7%9C%8B%E5%8F%96%E3%82%8B%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%8C%E3%81%99%E3%81%B9%E3%81%8D27%E3%81%AE%E3%81%93%E3%81%A8~-%E9%95%B7%E5%B0%BE%E5%92%8C%E5%AE%8F/dp/4803004501/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1360841183&sr=1-1
要するに、真逆ですからね。
あれは、
「平穏死という選択」ができない家族、
「胃瘻という選択」を知らない医療者、の物語。
そして「平穏死という親孝行」を考えるいい教材だったと考えるようにしよう。
とにかくこれ以上、間違った報道で
モンスターファミリーが、さらに医療や介護を破壊しないことだけを祈る。
メデイアが医療を壊さないことを、お願いしたい。
答えに困ってしまう。
あの番組を見た市民たちは、
●鼻からの管を抜くことが平穏死である。
●管を抜けば、3時間程度で死んでしまう。
そのように理解した。
しかし全く違う。
●あれは、中止ではないし、平穏死とは関係がない。
むしろ対極にある。
●家族の揺らぎはいいとして、家族の意志がそうさせたという事実。
●鼻からの管を抜いても、すぐには死なない。1週間は生きている。
介護や看護の方は、あの報道を見てみんな怒っている。
介護者のことをいう人も多い。
報道スーションとしては、
「あれが平穏死ですとは、ひとことも言っていない」とのことだった。
あの報道に、なんら問題が無いとの認識。
どうもテレビ局の方も、自分たちが何を伝えているのかが
全く分かっていないようだ。
ただ、家族の迷いと人の死ぬ場面を放送したかっただけなのかな。
視聴率が取れれば内容なんて関係ないのがメデイアなんだろ。
しかしあれを見た市民は、全員、あれが平穏死だと思ってしまった。
繰り返すが、あれは、平穏死ではない。
可哀そうすぎる。
私的には、あてはならないものを見た。
鼻からの栄養を強要するのならば、なぜ、胃瘻にしてあげなかったのか。
胃瘻に反対している石飛先生は、鼻からの管にしているのか。
だとすると、医学的にも間違っている。
せめて胃瘻にしてあげたらいいのに。
言っていること(=胃瘻に反対)と、
やっていること(=胃瘻より数段惨い、胃管には寛容)
が全く違う印象を受けたが、石飛先生はどうお考えなんだろう。
でないものを、そうであると、平気で誤報道するテレビ局に対して、
「またか」とか
「やっぱり」という声も、多く寄せられた。
みんな目が肥えているというか、
メデイアには諦めているようだ。
これから、またひとつひとつ訂正していかねばならない。
新しい仕事が増えた。
平穏死=自然死=尊厳死を説くものとして、
説明責任があると思っている。
まあ、話題が増えていいのかな。
昨日も、今日も、そして今夜も、訂正して歩く。
本当はテレビ局の責任であるのだが、当のテレビ局側は、
誤報道をしたという意識は、全く無いことが分かったので自分がするしかない。
私は幼稚だから、間違いは、ちゃんと訂正すべきだと思うが、アホなんだろう。
大体、メデイアにそんなことを期待しても全く意味が無いともアドバイスされた。
いずれにせよ、みなさん、誤解しないでくださいね。
報道ステーションの平穏死報道は、真逆ですからね!
鵜呑みにしないでくださいね。
平穏死の報道ではなく、平穏死という選択ができなかった家族の報道。
あるいは、胃瘻という選択ができなかった家族と主治医の報道。
すなわち、日本の医療が、元祖・平穏死の医師(石飛先生)の施設でさえ
あれくらい歪んでいるという事実。
突き詰めれば、親孝行のあり方になろう。
拙書「平穏死という親孝行」を読ませてあげたい。
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要するに、真逆ですからね。
あれは、
「平穏死という選択」ができない家族、
「胃瘻という選択」を知らない医療者、の物語。
そして「平穏死という親孝行」を考えるいい教材だったと考えるようにしよう。
とにかくこれ以上、間違った報道で
モンスターファミリーが、さらに医療や介護を破壊しないことだけを祈る。
メデイアが医療を壊さないことを、お願いしたい。
このたびURLを下記に変更しました。
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この記事へのコメント
道民です
今回の講演は一般向けではなかったことが非常に残念です
北海道医療者の「平穏死」への意識はどのような感じでしたか?
高齢の家族がいるものにとって気になるところです
報道ステーションは見ていませんがNスペは見ました
仰る通り、肝心なところがぬけていましたね
偶然なのかもしれませんが
一番しんどい部分で、実は正直ほっとしたのですが、NHKが一番ほっとしたのでは・・
胃ろうを止めていたら、あのご家族の部分は編集されていたかもしれませんね
報道ステーションのことは見ていないのでコメントはできませんが
過日のブログで介護者がアップされているので、バッシングされないようにと願っています
私も知らなければ、同じ事をしていたかもしれません
Posted by どさんこ at 2013年05月24日 11:34 | 返信
5月21日(火)の朝日新聞の番組欄では
9時54分から報道ステーション
人工衛星は小型化時代日本得意の技術生かしビジネスチャンスに!
▽老衰末期は高齢者に延命治療は必要か...?
“平穏死”という選択
と書いてありました。石飛幸三先生も出演なさっていらっしゃったので、こういう「平穏死」もあるんだと思い込んでいました。
長尾先生が、長尾節を炸裂させたので、そういえば、ヘンだねと気がつきました。
報道ステーションが「平穏死とは、一言も言ってない」とは驚きです。
私自身の、バカさかげんも含めて、笑いました。
Posted by 大谷佳子 at 2013年05月25日 01:20 | 返信
平穏死の実践者としても、あのテレビは納得できないね.鼻から管を入れる前の状態を家族に理解させるのが石飛先生の役割だろうに、あれではそこらの医者と変わらん。
Posted by 下川 at 2013年05月25日 10:26 | 返信
何時もながら、今日のフェスティバルホールのお話は本当は、難解な医療と介護のお話でしたが、患者さんや、ご家族からのアンケート質問は真剣でした。
今日は、スライドとグラフのパワーポイントがあって、ちょっと分かったようなつもりになりました。
かえりの受付では豊中の講演会のチラシを皆が受け取っていたので、「何日の講演会ですか?」と聞くと、「今からだから、ちょっといけないわ」と、仰っていました。
もう少し、早めに、お知らせ下さったら行けた人も多いのでは。
介護は身近な問題なんですが、やはり医療の世界になると、難しくなります。
皆さん熱心に、メモを取っていました。私はレポート用紙を忘れたので、メモを取らなかったので、半分忘れました。
Posted by 大谷佳子 at 2013年05月25日 08:10 | 返信
報道ステーションの番組を見ていないので、なんとも言いがたいのですが、長尾先生のもどかしさは伝わってきました。
放送された内容を石飛先生は不満に思っておられるのでしょうか?
私は長尾先生の著書を読んで石飛先生のことを知り興味が湧いたので、石飛先生の著書も何冊か読みました。結果、長尾先生の考えにも、石飛先生の考えにも感化されてきました。
お二人の理想は「平穏死」で一致していると思っていたのですが、その実情は少し異なるものなのかもしれません。
Posted by 50代女性 at 2013年06月02日 12:02 | 返信
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