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破綻寸前の救急医療

2013年06月28日(金)

今に始まった話ではないが今夜の厚労省幹部と在宅医療の勉強会は救急医療がテーマ。
都市部ではもはや破綻寸前の救急システムを、各地で工夫して延命工作を練っている。
東京都と大阪府の救急医療の現状と課題を議論した。
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昭和大学病院長の有賀徹先生が、
「救急医療の今後と在宅高齢者の救急医療」について講演。

この10年間で東京都の救急出動は3割増。
人口減少に入っているが、救急出動は増加の一途。

東京ルールとは、救急車を呼ぶかどうか迷った時に
♯7119、で相談してから呼ぶシステム。

軽症搬送や看取り搬送が増えている。
需要と供給のミスマチング。

都市部では、救急の大半は民間病院が担っている。
受け入れた病院や医師へのインセンテイブも活用されている。

病院救急車の活用も大切。
それで手に負えない人は消防救急車を利用するという近未来像も。

救急問題は、医療供給体制の問題を象徴している。


大阪市浪速区医師会の、久保田泰弘先生は、
医師会主導の(ブルーカードシステム」をプレゼンされた。

おそらくこれは、日本一進んだ、救急を巻きこんだ連携システム。
2月の近畿在宅医療フォーラムでもお話いただいた。

今後、薬局や介護も巻き込んだ、システムが期待される。

2つの講演後、司会者からいきなり、
終末期の搬送について指名されたので委員と意見を述べた。

・地域包括ケアの中での救急搬送を意識すべき。
・普段から骨折、転倒時の救急対応について議論しておくべき。
・ケア会議の中で、アドバンスケアプラニングをしておくべき。
・その中で、救急搬送についても話し合うべき。
・消防隊や介護も巻き込んだ、ケア会議であるべき。

などのお話をした。

司会者は、リビングウイルや事前指示書についてもっと聞きたかったようだが、
私が話し出すと、10分は話すだろうから、そっち関係は今夜は話さなかった。

しかし多くの委員が、リビングウイルや尊厳死のことに触れた。
今後、これら無しで救急医療問題は論じられないと感じた。

また、救急処置と延命処置の混同も見られた。
救急処置と延命処置は重なりはあるが、分けて論じないと議論が混乱すると思った。

終末期の定義についても議論になりそうだった。
しかし時間に限りがあり、多くには触れられなかった。

私としては、救急問題についても、やることが沢山あると感じた。

自分が委員長として進めてきた、尼医ネットは、地域医療再生基金の支援を受け、
阪神むこネットとして本格始動するまで成長している。

200万人の二次医療圏域を包含しながら、医療連携がIT化されつつある。

自分自身は4年間の委員長の任期を終え、現在はヒラ委員として関わっている。
さしあたり、阪神むこネットを成功させないとと思った。

わずか2時間の東京滞在。
偶然にも、行きも帰りも、車掌さんも売り子さんも同じだった。


明日は、朝イチから、加東市で看護師さんたちに講演する。
どこから行っても時間がかかるので、車で行くことにした。

午後は、一旦家に帰って車を置いてから姫路の医療者に講演予定だ。
そのあと、もうひとつ受けそうになったが、さすがに止めた。

姫路は、栄養と水分補給に関する真面目なお話。

姫路は近いが、加東市は電車だと遠い。
と、今頃気が付いた。

姫路方面の医療者、介護者のみなさまと
お会いできることを楽しみにしていまーす。





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