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がん拠点病院への7つのお願い
2014年07月01日(火)
医療タイムス7月号 がん拠点病院への7つのお願い 長尾和宏
がん対策基本法ができて数年が経過しました。
外来と在宅で多くのがん患者さんを診ている開業医として、
診療所とがん診療拠点病院との連携について日頃感じている疑問を、
7月にちなんで7つのお願いとして書かせて頂きます。
1)がん患者さんには退院調整よりも早期退院を。
がん診療拠点病院の地域連携室から末期がん患者さんの在宅医療の打診を頂くが、
半数以上は帰って来ません。1週間後には「状態が悪くて帰せない」、
その1週間後には「亡くなりました」となるケースが実に多い。
末期がん患者さんの平均在宅期間が1.5ケ月であることを考えると、
在宅希望の方はできるだけ早く在宅に帰して頂くことが患者さんのためではないか。
そもそも退院支援や退院調整は、非がん慢性期で医療依存度の高い患者さんのためのものだと理解しています。
2)早期からの緩和ケアを!
「がんと診断された時から緩和ケアを」というグラデイエーションの図はあちこちで目にしますが、
あの図はいつからあるのかご存知でしょうか?
あれは、1990年の医学書に載っています。つまり四半世紀たってもまだ実現されていない理想図です。
余命数日と言われるも痛がっている患者さんが、オピオイド無しのNSAIDsのみで帰って来る患者さんを経験します。
抗がん剤専門医と緩和ケア専門医の仲が悪い場合、患者さんは不幸です。
「緩和ケアはがん、非がんを問わず、地域にある」だと思います。
3)患者の気持ちに寄り添ったがん治療を!
なぜ「がんはすべて放置せよ」という本が飛ぶように売れるのでしょうか。
真偽はともかく、飛ぶように売れている現実は直視する必要があると思います。
医師と患者の想いは想像以上のギャップがあると感じます。
患者の気持ちに寄り添ったがん治療となるように、抗がん剤の“やめどき”から議論してはどうでしょうか。
4)介護意見書は“かかりつけ医”に丸投げでいいのでは
在宅に帰ったは、後で出た介護度が要支援1で介護ベッドが入らない!
なんてことを、末期がん患者さんにおいて時々経験します。急いで更新申請をかけますが、
それだけでも2~3万円の無駄なお金がかかります。
介護意見書は、生活ぶりをより知っている地域のかかりつけ医が書いたほうが、どう考えても効率的ではないか。
介護意見書は、どうぞかかりつけ医ないし在宅医に丸投げしてください。
5)退院時にホスピスと在宅医の両方に紹介状を書くのはどうか
紹介状が2種類あったら患者さんや家族は、最期の最期まで迷います。
もちろん親切心からの2ウエイ提示なのでしょうが、在宅希望者はまず在宅医だけの紹介状で充分です。
ホスピスへの紹介状は、在宅医に任せてはどうでしょうか。
6)末期がん患者さんがIVHで帰って来られるとチト困る
在宅IVH管理は、やれと言われたらやりますが、できるならやりたくありません。
がん終末期への不要、過剰、有害な輸液は、なんとかならないでしょうか。
7)「平穏死」を知ってほしい。
これはそのままです。
勝手なことばかり書いてスミマセン。
がん対策基本法ができて数年が経過しました。
外来と在宅で多くのがん患者さんを診ている開業医として、
診療所とがん診療拠点病院との連携について日頃感じている疑問を、
7月にちなんで7つのお願いとして書かせて頂きます。
1)がん患者さんには退院調整よりも早期退院を。
がん診療拠点病院の地域連携室から末期がん患者さんの在宅医療の打診を頂くが、
半数以上は帰って来ません。1週間後には「状態が悪くて帰せない」、
その1週間後には「亡くなりました」となるケースが実に多い。
末期がん患者さんの平均在宅期間が1.5ケ月であることを考えると、
在宅希望の方はできるだけ早く在宅に帰して頂くことが患者さんのためではないか。
そもそも退院支援や退院調整は、非がん慢性期で医療依存度の高い患者さんのためのものだと理解しています。
2)早期からの緩和ケアを!
「がんと診断された時から緩和ケアを」というグラデイエーションの図はあちこちで目にしますが、
あの図はいつからあるのかご存知でしょうか?
あれは、1990年の医学書に載っています。つまり四半世紀たってもまだ実現されていない理想図です。
余命数日と言われるも痛がっている患者さんが、オピオイド無しのNSAIDsのみで帰って来る患者さんを経験します。
抗がん剤専門医と緩和ケア専門医の仲が悪い場合、患者さんは不幸です。
「緩和ケアはがん、非がんを問わず、地域にある」だと思います。
3)患者の気持ちに寄り添ったがん治療を!
なぜ「がんはすべて放置せよ」という本が飛ぶように売れるのでしょうか。
真偽はともかく、飛ぶように売れている現実は直視する必要があると思います。
医師と患者の想いは想像以上のギャップがあると感じます。
患者の気持ちに寄り添ったがん治療となるように、抗がん剤の“やめどき”から議論してはどうでしょうか。
4)介護意見書は“かかりつけ医”に丸投げでいいのでは
在宅に帰ったは、後で出た介護度が要支援1で介護ベッドが入らない!
なんてことを、末期がん患者さんにおいて時々経験します。急いで更新申請をかけますが、
それだけでも2~3万円の無駄なお金がかかります。
介護意見書は、生活ぶりをより知っている地域のかかりつけ医が書いたほうが、どう考えても効率的ではないか。
介護意見書は、どうぞかかりつけ医ないし在宅医に丸投げしてください。
5)退院時にホスピスと在宅医の両方に紹介状を書くのはどうか
紹介状が2種類あったら患者さんや家族は、最期の最期まで迷います。
もちろん親切心からの2ウエイ提示なのでしょうが、在宅希望者はまず在宅医だけの紹介状で充分です。
ホスピスへの紹介状は、在宅医に任せてはどうでしょうか。
6)末期がん患者さんがIVHで帰って来られるとチト困る
在宅IVH管理は、やれと言われたらやりますが、できるならやりたくありません。
がん終末期への不要、過剰、有害な輸液は、なんとかならないでしょうか。
7)「平穏死」を知ってほしい。
これはそのままです。
勝手なことばかり書いてスミマセン。
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