あるドクターは、寝ている時間以外、ほとんど働いている。
朝４時に起きて、６時～１２時まで８０人の患者さんを診察。

すべての患者さんに「「おはようございます！」とご挨拶もする。
９時になったら「ちょっとトイレ」と言い中座して朝礼で話をする。

昼食はコンビニおにぎり。
ここだけは私と似ている。

午後は在宅診療や様々な管理業務で、２１時には寝るという。
しかし深夜の往診や看とりもたくさんしている。

そのドクターの凄いのは、以上のライフスタイルを私が聞くまで言わないこと。
もう５年間もつきあっているが、いつも能天気で遊んでいる人かと思っていた。

そしてなんといっても土日も休まない。
３６５日年中無休で働いている。

土日は他の病院に行って、ボランテイアでがん患者さんの相談に乗っている。
ここまで聞いて、つい、「参りました！」と言った。

この先生は２０歳台で病院を２つ建てるも、人にあげるなど、執着も無い。
しかし現在は、何百人という大きな組織のトップとして人を動かしている。

超優秀なスタッフに囲まれているのは、御人徳そのもの。
なんだか聞いている自分がみじめになるような、凄いドクターがいる。

彼に趣味を尋ねると、なんと「芸術」だという。
芸大の先生も兼任されていると聞き、さらにビックリ仰天。

いつ芸術するの？
っていう不思議な人だ。


また別に、私より年配のドクターも凄い。
この先生も朝７時～外来をしていて、多くの患者さんを診るそうだ。

病院もしておられて、なんと全室個室なのに個室料は一切取らない。
往診もしているが、これまた往診料も請求しない赤ひげぶり。

入院はもちろん赤字で、外来のわずかな黒字で補てんしてトントンだと。
しかも年中無休で働いているので、本当に頭が下がる。

また２年前、２４時間以上かかて移植手術をする先生方とお話をする機会があった。
手術はチーム医療なので、１日半くらいかかってやることもあるという。

その先生がたの話を聞いていると、恐ろしいくらい、よく働く。
聞いているだけで、自分自身が恥ずかしくなる。


ドクターも人間。

よく働く人とあまり働かない人がいる。

私はこれまで前者だったが、今後は、徐々に後者に移行する（予定）

一度限りの人生を、気の向くまま
いろんなことをして楽しみたいな。

たとえば今週末は、２０歳前後の若者たちと、「クラブ」という
場所に行き、恋ダンスを教えてもらうことに、なった。

というのも・・・・

２２年前の今日、だいたいこの時間に、運命を変える地震があった。
あの朝のことは今でも鮮明に覚えている。

無我夢中で不眠不休で市民病院の勤務医として働きとおした震災直後。
あの時、若いご遺体を何体か見たが、私自身も紙一重で死なずにいただけ。

阪神間に住む人は、１．１７という数字を一生忘れることができない。
５５００人の犠牲者のご冥福をお祈りしながら眠りにつく。