- << クリスマスイブ
- HOME
- 「尼崎市医師会」地域包括ケア委員会 >>
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
コマツ元社長の生前葬とリビングウイル
2017年12月25日(月)
コマツの元社長である安崎氏が、生前葬をされた。
記者会見では、がんとの平和的共存も宣言された。
もちろんリビングウイルもしっかり書かれている。
記者会見では、がんとの平和的共存も宣言された。
もちろんリビングウイルもしっかり書かれている。
日本の大手建設機械メーカー「コマツ(小松製作所)」の元社長、安崎暁さんは、
去る12月11日に親しい人1000人呼んで都内のホテルで「生前葬」を開催した。
安崎さんは大学卒業後、1961年に同社に入社。
1995年に社長に就任。
バブル崩壊、建機不況の中で、中国での現地法人を設立するなど、
一早くグローバル化を推し進めて危機を乗り越えた敏腕経営者だ。
その安崎さんに胆のうがんが見つかったのは、昨年10月のことだ。
すでに肺や肝臓などに転移しており手術はできないと診断された。
無駄な延命治療はやらないと決め、診断から1カ月後の11月には
生前葬を行う旨新聞広告を打った。なんと迷いなき決断なのか。
生前葬はしめやか、ではなく、実に明るく、賑やかに行われたそうだ。
安崎さんの故郷・徳島の阿波踊りまで飛び出し誰もが終始笑顔だった。
以下は、生前葬の後の記者会見での言葉だ。
「私は半年前はものすごく元気だったんですね。
それと(今との健康)落差が大きすぎて……なんか、自分の人生の最終段階で説明責任を
果たしていないような感じがしたものですから。私の人生で巡り合った人に…
長くは話せなかったのですが、握手をして、ありがとうございましたと言えたことに、
非常に満足しています。
延命治療を行わないというのは、まったく私個人の考えですが、
社長をやめて会長になってから、〈日本尊厳死協会〉というものに家内とともに入り、
無理な延命治療をやらないということを願っていました。
家内の勧める食事療法はやっています。私は、がんとの平和的共存と言っています」
私は、日本尊厳死協会副理事として会員である安崎さんが公の場で
このようなお話をされたことに深い感銘を覚え、感謝申し上げたい。
“自分の人生の最終段階での説明責任”。まさにこれこそがリビング・ウィルであり、
そして、延命治療を行わないことこそが、がんとの“平和的共存”、という言葉だ。
安崎さんの記者会見の様子を聞いてほしい。→こちら
人生に別れは付き物だが、「ありがとう」で終わらせたい。
もちろん死んでからでは「ありがとう」は言えないからね。
だから悲しみよりも感謝が先に立つ生前葬に大いに賛成だ。
でも普通の人には覚悟がないと、なかなかできないかもね。
- << クリスマスイブ
- HOME
- 「尼崎市医師会」地域包括ケア委員会 >>
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
この記事へのコメント
人生に別れは付き物だが、「ありがとう」で終わらせたい。
長尾先生カッコいいわあ、このセリフに
痺れましたよ~ん。
そうそう 『痛い在宅医』も読み終わりました。
ラストの大どんでん返し!?
自分を持ち上げて落とす終わり方も、カッコよすぎたですわ。面白かった~。最高。
同僚にもすすめますね。
Posted by アケミンです。 at 2017年12月25日 08:33 | 返信
ご自分が、癌であることを公表して、生前葬を執り行うなんて、病気が逃げて行くかもしれません。
何事も、人事を尽くして、天命を待つことは正道ですね。
現代日本の大企業の社長の生き方を学ぶ思いです。
あら!共産主義者の私が、何という事を言っているのでしょう!
否,否、私は弁償論者なのでした。
Posted by にゃんにゃん at 2017年12月27日 02:52 | 返信
コメントする
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL: