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TAVI 100例の平均年齢は84歳

2019年02月08日(金)

ある病院ではカテーテルでの大動脈弁置換術(TAVI)が100例を越えた。
特に大きな合併症は無く、80~90歳代も順調に施行数が増えている。
医療のすさまじい進歩は素晴らしいが、その先に待っている世界とは・・・
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講演が無い今夜は、勉強会をハシゴして、いっぱい勉強させて頂いた。

ひと昔前は、「この患者は60歳やから心臓を切る手術は無理」だった。
しかし今は、90歳代の在宅患者さんでもカテーテルで弁置換が可能に。

大動脈弁狭窄症は、小柄な女性が多い。
TAVIというカテーテル手術は局所麻酔でも可能。

1年以内死亡者は6名と、極めて優良な成績が発表された。
最近、僧帽弁閉鎖不全症もカテーテル手術の適応となった。

当院でも93歳の在宅患者さんが成功した。
またACバイパスとTAVIの同時成功例もある。

TAVIの平均年齢は84歳。
これは日本人の平均寿命。

つまり、TAVIも「延命」治療そのもの。

心臓を切らないので、侵襲が少ない。
30年前にはこんな時代が来ることは予想だにできなかった。

ますます心臓外科医の仕事が、無くなる。
医療の進歩は医者の仕事を奪い、変える。

しかし「TANIのやめどき」は、誰も言わない。
私の中にはちゃんと答えがあるのだが・・・



次に慢性心不全をチーム医療で支える、という講演。
栄養士が主役になる栄養療法もかなりの効果がある。

食欲が低下すればすればどうするか?
・亜鉛を投与
・口腔ケアをやる
・栄養補助食品を使う
・敢えて藩領で出す
・料理の温度の工夫(冷たいほうがいい)
・好みに合わせる

心不全患者さんはほぼ全例がポリファーマシーになる。
ガイドラインに従うと最低5~6剤と既に多剤投与に。

それに血糖、コレステロール、尿酸、胃薬、頻尿、下剤、睡眠薬で
簡単に10種類、時には15~20種類になることが稀ではない。

驚いたことは、「それは仕方がない」という認識であること。

ガイドライン医療がポリファーマシーの原因である、と確信した。
臓器別縦割りのガイドラインはあっても、人間を診るガイドラインは無い。

しかし鳥取大学では、架空のポリファーマシーに対してグループワークをしている。
いろんな意見が出るそうだが、全国各地に広がってほしい試みだと思った。

キャンサーボードには患者さんが入っていないが、
ポリファーマシーのワークにには患者さんも入れて欲しいな。

実は、この減薬会議こそが人生会議なのでなのである。
誰も気が付いていないんだ。

また誰も気がついていないのが可笑しいのだが、
食べられない=自然な脱水=心不全と相殺、でいい。

心不全のチーム医療に関しても、言いたいことは山ほどある。
しかし水を差すことになるので、呼ばれない限り意見は遠慮。



最後に、ガイドライン医療の講演会へ。

一席目は、前立腺がんのPSAのカットオフ値は4になった。
前立腺がんもさらなる早期発見・早期治療を目指している。

二席目は、勝谷正彦氏の弟さんの高血圧2019ガイドライン講演。
新ガイドラインの発表前ではあるが、いろんなことを教えて頂いた。

岩手県花巻市のおおはざま研究では、家庭血圧と来院時血圧の差は5.
 なんと、血圧を測っただけで血圧が下がり、死亡率も下がったのだ。

ダイエットも降圧も認知行動療法が有用なのだ。
私としては、セルフケアの可能性を追求したい。
 
フレイル患者さんの転倒予防には
起立性低血圧のチェックは必須だ。

高血圧は、認知症は1.5倍、脳梗塞は2倍、のリスクとなると。
脳血管性ではなくアルツハイマー型認知症が1.5倍のリスク。
 
 
SPRINT研究が、厳しい降圧基準のエビデンスになっている。

降圧目標は、140か120か、どつらがいいのか。
120にすると死亡率が27%低下したという結果。

その理由とは、心不全の発症率で差がついた、
後期高齢者ほど降圧の効果があがる。

認知症に関しては介入の差が無かったとのこと。

若年者は、当然だが、早期に介入したほうがいい。
厳格降圧で命が延びる後期高齢者がいることは忘れてはいけない。
 
 
ポストSPRINT、の時代である。

アメリカは130で高血圧Ⅰ度にしたが少々やりすぎ?
欧米ともにガイドラインが厳しくなった、という。
 
日本も、より厳しくなる。
 
高血圧患者4300万人もいるそうだ。
医者にかかっている3割、に影響ある。
 
140台の人はあと10下げる。
アジルバとブロプレスは4違う。(アジルバ>ブロプレス)
  
効果不十分の時は、増量<併用、がいいそう。
ザクラスLDの方が安い(アムロジンがタダ)。

やめ時の話を聞きたかったが、さすがに無かった。


私の感想
・また週刊誌からコメントを求められるやろうな・・・
・起立性低血圧が特徴のレビー・パーキンソンは要注意
・要介護5になった後期高齢者はどう考えるのか
・要は、個別化医療しかない
・予後やQOLとの天秤で考えないと過剰医療になる
・それができるのが、「本物の総合診療」
 エビデンスを知ったうえで個別化医療ができる医者に


PS)

終了後、お兄さんのイベントをやることをは話した。
「どうぞ盛大にやってやってください」とのお返事。

というわけで、2月22日のロフトに向けて準備をする。
お時間のある人は遊びに来てやってください。→こちら





 








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この記事へのコメント

私自身はpost TAVIの方を診療したことがありませんが、80歳以上で大動脈弁狭窄症の症状が出ていた方に弁置換をすると、その後リハビリは順調に進むのでしょうか?本人はとても楽になるのでしょうか?
どの程度のADLの上昇、減薬ができるものなのでしょうか?
あえて医療経済からみると、高額の医療費を投入して、その後の医療費や介護費の減少が見込めるのでしょうか?
そこら辺のデータが出ているのか、調べてみようと思います。

Posted by ふみちゃん at 2019年02月08日 11:30 | 返信

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