午後から、梅村聡参議院議員の部屋で珍しい陳情を、一緒に聞かせて頂きました。アメリカの保険会社が、日本への門戸開放を陳情に来るということで面白いから見に行きました。郵政民営化と同様、混合診療解禁、民間保険導入の依頼のようです。

　５人のイケメン欧米人が、通訳を伴い、議員と私に、「門戸開放」を必死にアピールします。「日本は素晴らしい皆保険制度を持っている。世界一だ。しかし民間保険の割合は０．４％と世界最低だ。ここを何とか開放してくれ」との、お願いでした。まるで映画のワンシーンです。

　議員は、映画「シッコ」の話を持ち出し、見事にやんわりと撃退しました。彼らは「次はワシントンに来て、皆保険制度のプレゼンをしてくれ」とのジョークを残して、悔しそうに去りました。

　まさに黒船襲来の現場でした。「こんな外国からの陳情が２週間に１回ぐらい来る」そうです。横で聞いていた私でも、思わず「出て行け」と叫びたくなるようなプレゼンでした。
　
　黒船は既に下田に来ています。いや、正に江戸城の門をコンコン叩いています。幸い優秀な門番（梅村議員）がいて、追い返していますが、何もわからない小泉チルドレンは「ウエルカム！」と言っているようです。悲しいかな日本医師会は、彼らを支持しています。

　敵は日本の医療の現状を、驚くほど正確に分析しています。彼らは、もう既に日本で誰が要か分析済みです。私は梅村議員が日本の砦になっていることを、全国の医師にもっと知ってもらいたいと思いました。わずか３０分のプレゼンのために、通訳を雇ってアメリカやヨーロッパからの陳情を見るために、久しぶりに1日休みました。
　
　夜は、民主党の結党１０周年記念パーテイが、ホテルニューオータニで開催されました。一番広い部屋におそらく４０００人以上の参加者があり、パーテイと言うより満員電車状態でほとんど身動きも取れません。

　田中康夫、管直人、鳩山幹事長、小沢代表と挨拶が続き、音楽も入り、大変な盛り上がりでした。小沢さんは、テレビで見るのと全く違い、自分の言葉で結構早口で話していました。「この人、ホンマは話せるやん！」が正直な感想でした。自見正三郎議員、蓮ホウ議員、兵庫県の辻議員、室井議員などと、少し話しました。まさに政権交代前夜（？）の民主党のエネルルギーを、肌で感じました。
　
　その後、東京大学の上先生らが作る医療フリーペーパー「ロハスメデイカル」の社長、川口さんと東京駅でお会いし、市民への医療啓発について話し合いました。
　
　飛び乗った最終の新幹線で、偶然にも大阪大学の門田守人教授と一緒になりました。門田先生はまさに日本の外科のトップの超お偉い先生です。日本の医療の将来について、東大の先生方と話していたそうです。私は４月２２日の厚生労働部門会議で意見陳述したのですが、その次の５月９日には、門田先生が外科医不足について陳述され、大臣らと懇親されています。

　取りとめもない話をしていたら、あっという間に新大阪に着きました。門田先生は週に何日も往復されているとのこと。外科医はとにかくタフです。

　門田先生、日本の医療界のために頑張ってください。