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お疲れの在宅医を気使うかのように旅立たれた患者さん

2009年09月02日(水)

 毎日、沢山の在宅医療は緊急コールを受けます。後輩医師には「緊急対応こそ在宅の極意」「腰の軽いことが在宅医の条件」「在宅医の誠意とは走ることだ」など、カッコつけて言いますが、実際行うは難し、です。

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 午前中の嵐のような外来の途中、人工呼吸器装着中の患者さんが心肺停止したと連絡がありました。人工呼吸器が外れたのに御家族が気がつかなかったようです。当院の救急専門医が急行し蘇生処置しながら病院搬送し、なんとか心拍再開し、救命できました。

 嵐のような夜診の最後に、目まいと心不全の緊急往診依頼が2件飛び込みました。2件の往診をこなしてやれやれと、ちょっと気になり最後にのぞいた末期がんの患者さんは、ちょうど、最後から5回前ぐらいの下顎呼吸でした。約5分間ご家族とゆっくり最期のあわいの時間を見届けました。私の手を全く煩わせることなく静かに旅立たれました。今朝訪問した時は、まだ笑ってお話したのですが・・・。穏やかな最期でした。そしてまるで私の気まぐれな訪問を待っていたかのように。

 このような話をいくら病院の医者に話しても信じてもらえないのですが、本当にこんな経験を何度もします。不謹慎かもしれませんが、何か大きな力が働いているような、神さまの配慮のように感じることもあります。この患者さんは、以前に私の講演を聞いて当院に就職してくれた看護師さんが主に世話をしてくれました。彼女が就職してくれてまだ僅かの間に、彼女と何人看取ったでしょうか。「先生が言われたとうり本当に穏やかな最期ですね」と彼女が言ってくれることが大きな励みになります。

 「癌の最期は苦しいものだ」というのは現代医療が作り出した幻想です。病院医療が余計な処置をする結果、余計な苦しみを招いているだけなのです。そんな当たり前のことにまだ多くの医療者はまだ気がついていません。不思議でたまりません。自作自演の狂言を演じている病院における終末期医療の反省を少しでも多くの病院医療者に伝える仕事だけでも大きな仕事であると思います。

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