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血圧260/120。しかし無症状。
2009年11月16日(月)
寒くなると血圧が上がります。夏と冬では10以上違います。今日はやたら血圧が高い患者さんが多い日でした。夜診の最後に訪れた患者さんは血圧なんと260/120。しかし無症状でした。高血圧は「サイレントキラー」とも言われますが、いつ亡くなってもおかしくない状態です。「ゆっくり下げていきましょうね」とお話しました。
不景気のせいか、イライラしてキレまくる患者さんもいます。他の医師の診療内容への不満を聞いたり、半ば脅迫に会ったり、謝ってばかりです。今朝、採血に来られた患者さんは、ただの空腹だけなのに「断食させられて死んだらどうしてくれる」と怒り散らしました。「断食」ではないのですが。
平成18年に心臓カテーテルを受けた際に右股の付け根からカテーテルを刺した時におそらく大腿神経を損傷したのでしょう。その日以来、右足がしびれて歩けなく車イス生活の患者さんが風邪で診察室に入ってこられました。入院中に主治医にいくら言っても「そんなことはあり得ない」と聞き入れてくれなかったのが裁判を起こした原点だ、と泣かれます。あの時、主治医が「ごめんなさいね。とさえ言ってくれたなら、なにもこんなことはしなかったのに」と泣かれます。聞きながら、「医療事故調査検討委員会」を思い出しました。
おそらく主治医には落ち度は全く無かったと思います。しかし、ほぼ確実にその医療行為が原因でその患者さんは車イス生活になりました。一体誰が責任を負うのでしょうか?裁判でどちらが勝っても所詮不毛です。「医療の不確実性」という言葉がありますが、まさしくこのことです。そしてこのような場合のために「無過失保障制度」が考案されたわけです。
病院内で話し合いの場を持ち、謝るところは謝って許して頂き、生活保証は国のレベル(もしくは保険)で行うという考えです。いちいち訴えられたり逮捕にビクビクしながらではとても医療行為なんてできません。体に刃物を刺すような行為ではどんなに名人がしても所詮、一定の確率で失敗が起こることは自明の理です。「医師法21条」に通じる分かり易い例だと思いながら聞いていました。
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この記事へのコメント
町医者の誤診で風邪と心不全がわからず血圧260で北野病院に救急搬送され今は元気ですが欧米人の患者が多く自分のできる英語、スペイン語、ITでインバウンドの外国人にこの病院はGOOD,NGを知らせてゆきます!
Posted by 血圧260 at 2019年09月06日 02:49 | 返信
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