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アスベスト公害による胸膜中皮腫で苦しむ患者さんを何とか支援できないものか?
2009年12月04日(金)
昭和40年代、尼崎は公害喘息の町で有名でした。4年前にはJRの事故、そして昨年からは特定検診(メタボ健診)で有名です。しかし忘れてはならないのは、尼崎はアスベスト(石綿)による公害の町でもあることです。アスベストを排出する企業の周囲に住んでいた住民たちは胸膜中皮腫という特殊な病気に冒されています。アスベストに暴露して40年もたってから、いきなり胸水などの症状が出る厄介な病気です。肺がんでは胸水が貯まったら手遅れですが、悪性胸膜中皮腫では突然の大量の胸水貯留が初発症状です。これまで何人もアスベスト被害に遭われた方を診てきました。先日から、ある中皮腫の患者さんの在宅医療が始まりました。
CTを見るとほとんど肺が肥厚した胸膜に押しつぶされて息を吸うことができません。肩で頻回に浅い息をしています。本当に気の毒です。この方は、自分自身が「アスベスト公害患者」であることを知りません。ご家族は告知を望んでいません。アスベスト=死に至る病であると思われているのでしょう。某企業の半径1500m以内に居住していた患者さんはアスベスト被害者として認定されるそうです。この患者さんを地図で図ると1900m位でした。南側だと2Kmまで認定された患者さんが数名あるそうなので認定される可能性が十分あります。
この患者さんのお世話をしながら、「アスベスト公害」の意味をもう一度考えて行こうと思いました。尼崎の医療従事者の責任であるとも思い直しました。
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