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在宅医療相談とは、1にも2にもお金の相談

2009年12月17日(木)

今日も診療終了間際に在宅医療相談の家族が紹介状ももたずに飛び込んできました。正確に言うと、めまいや発熱など、これでもかという位、数件の緊急往診依頼がきます。それにしても朝からや、1ケ月も前から症状があって、どうして夜遅くになってから言ってくるの?午前診も終了間際になってバッと何十人も飛び込んできます。そして待ち時間が長い!と散々文句を言って渋滞を増悪させます。そしてさらに遅くなります。

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全身の骨にがんが転移した初老の男性は痛みに悶えていました。たとえ寝たきりになってもがん拠点病院のエライ先生はせっせと抗ガン剤は打ちますが、地域の在宅医に紹介状を書くという発想も介護保険の申請を促すという発想もありません。悲しいことです。毎度、毎度の、「がん拠点病院がガン」なのです。本当に、なんとか考えて欲しい・・・

ホスピスに通院もしていますが、ここにも在宅という発想はないようです。患者さんは私に「先生、この家で死なせてください」とハッキリ言われました。しかし、在宅医療のはじまりは実際にはお金の話ばかりです。末期がんの場合、3割負担の若い方の場合、月、7万数千円の自己負担がかかります。その7万円が惜しいか払えないのか、私には分かりませんが、とにかくお金の相談が1時間続きます。まるでサラ金屋のオッサンのようです。

「1、2ケ月のことですからお金のことより体の方を考えてあげたらどうでしょうか?」と言うと「そうですね」と一応は納得されますが、結局帰るときには「お金がないから、なるべく来ないでください」と言われました。「往診に来てくれ」と言われて夜の予定をキャンセルして慌てて伺ったら今度は「お金がないから来ないでくれ」とのこと。これが尼崎の在宅医療の現実です。300万円の死亡保険に入っておられることを聞き出し、もしかしたら生前給付を受けられるかもしれないので生命保険会社に聞いてみてくださいとアドバイスしたら、「やっぱり来てください」と言われました。なんだか切ないです。

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この記事へのコメント

期待しています 主張しないと何も変わりません

 今は忘年会の季節です 普段は飲みに行かないのですが同僚やらに誘われて
居酒屋やスナックに行って 気になることがありました。それは煙草を吸う方がまだ
日本にはいっぱいいたんですね 煙草なんて誰も吸わないと思っていましたが
自分の無知に改めて気付きました。なんであんなもんを吸うのでしょうかね
先生の本も会社で回し読みしていますが とことん悪くならない限り喫煙者があれこれ
言い訳を考え出して 咳をしながら煙草を吸っています。 臭い息を撒き散らしながら臭いスーツを着て仕事をしています 上司となると何も言えません。禁煙教育本当に大事ですね!!

Posted by しがない会社員 at 2009年12月19日 09:23 | 返信

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