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医師の6%が自殺を考えている。
2009年12月16日(水)
今夜はクリスマスムードたっぷりのリッツカールトンホテルで東京女子医大精神医学の坂元薫教授の講演「躁うつ病の真実―双極性スペクトラムとその周辺―」を拝聴しました。これまで聞いた何百の講演のなかで一番凄い講演でした。笑いあり、音楽あり、ドラマありで、「講演」というよりまさに「公演」でした。坂元先生は多くのテレビ番組に出られている有名人だそうです。うつ病の患者さんは100万人いると言われていますが、若い人には「新型インフルエンザ」ならぬ「新型うつ」が増えているそうです。会社に出てくると「うつ」になり退社すると普通に戻ります。バイポーラーやソフトバイポーラーの概念も教えて頂きました。坂元先生は今夜が「今年100回目の講演」といことで懇親会ではクス玉が割られました。
坂元式うつ病の予防法としては
1) 自分の能力の限界を知る
2) 悩みを人に打ち明ける
3) 笑う習慣を大切にする
4) 毎日15分間、好きな音楽を聞く
5) 散歩をする
6) 一度に多くのことをしない
と言われました。私は少し危ないと思いました。しかし自分勝手な人は、うつにならないので大丈夫でしょう。
坂元先生がエライ!と思ったのは、医療崩壊問題と医師のメンタルヘルスケアについても沢山話されたことです。医師の6%が1週間のうちに数回以上、自殺を考えているそうです。実は私自身もそうです。これは異常なことではないでしょうか?医師もそこまで追い込まれています。医療崩壊解決のカギは、案外「笑い」や「うつ病対策」にあるのかなと、懇親会の席でお話しました。その他、躁病の話もされました。坂元先生は、「躁病の本質は悲しみである」と大変意味深な言葉を吐かれました。来年の市民フォーラムにおよびしようかなと思いました。とにかく日本で最高に楽しい精神科医だと思います。
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この記事へのコメント
長尾クリニック 院長
長尾和宏先生
女子医大の坂元です!たった今、先生のこのブログの存在を知り、拝見しているところです。過分なご紹介をいただき大変恐縮しております。そしてくす玉の場面の写真まで!
年末年始はずっと自宅で論文書きに追われ、年明けは女子医大で毎日70人外来をし、この連休は、茨城の山の中の病院で当直業務をしており、世間との距離の遠さをひしひしと感じ、「6%のひとり」だと思っている最中でしたので、先生のブログ効果で勇気がもりもりとわいてきております。ありがとうございます!
一度、尼崎のすさまじいまでの医療現場を拝見したいです。
そして市民フォーラムにおよびいただけたら至上の喜びです。
それでは今後ともよろしくお願いいたします。
Posted by 坂元薫 at 2010年01月10日 05:47 | 返信
坂元先生
本人から直々にメールをいただき、感謝感激です。大教授、そして有名人であっても日常は大勢の患者さんと格闘し連休も市中病院で当直業務に埋没されているという現実。嬉しくなります。こんな偉い先生に失礼ですが、これぞ本当の医者だと思います。坂元先生のファンが多いのはうなずけます。坂元先生に教えていただきたいことが沢山あります。ぜひ今年、尼崎の医療者、市民とともに勉強させていただきます。今年も日本中の人々を元気にする「公演」に頑張ってください。ありがとうございました。
Posted by 長尾 at 2010年01月11日 02:11 | 返信
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