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メタボ健診後、降圧剤を勝手に中止した患者さん
2010年02月22日(月)
メタボ健診と外来診療の両立に悩んでいます。メタボ健診で血圧が正常と言われて、勝手に降圧剤を中止した患者さんがめまいを訴えて来院されました。案の定、今日の血圧は180ととても高いのです。しかし患者さんに説明してもメタボ健診の結果表を見せてなかなか納得頂けません。無用な混乱に思えてなりません。
尼崎発の国家事業であるメタボ健診ですが、既に医療機関に通院中の患者さんにまで健診を行う意味が私は理解できません。またその患者さんに主治医と保健師が二重に指導する無駄も理解できません。これさえなければ、まだいいのですが、現実には大きな混乱が起きています。実際この患者さんのように勝手に中止して倒れた場合、メタボ健診の責任は重いと思います。
メタボ健診は正式には「特定健診」と言います。「肥満」という特定のものしか診ないから「特定健診」なんだ、という説もありますが、そのとうりだと思います。近眼的健診です。メタボ健診は医療費削減政策の切り札として登場しましたが、真逆の方向に向かっていると現場にいて感じます。そろそろ誰かが舵取り先を変えないといけません。でも誰も言い出しません。それ自体、異常だと思います。
3月はじめには「ひょうご対がん戦略会議」が開催されます。私も委員のはしくれです。年末に井戸知事さんにお会いした時に「大事な会議だからちゃんと来てくださいね」と偉そうに言いました。でも本当にそう思うのです。知事が呼んでおいて来ないのはダメです。昨年、がん医療を取材して全国を回っている某大手放送局のスタッフが私にコッソリ言いました。「兵庫県が一番遅れているね」と。がん拠点病院のことです。やはり、県としてがん対策に本腰を入れなくてはなりません。禁煙政策もそうです。神奈川県を見習うべきです。
そこで、メタボ健診をがん検診と合体させて「メタガン健診」としてリニューアルすべきである、というのが私の持論です。「パンドラの箱を開けよう」にも書きました。まあ、こんなことを言っても末端開業医の戯言と無視されるでしょう。しかし言ってみます。そのための委員だと思っています。
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