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64歳以下の在宅医療費を国は最も考えるべき
―20歳から64歳に光を!―
2010年03月06日(土)
外来診療はもちろんですが、在宅医療においても最もネックになるのが実は医療費の自己負担です。不景気の現代、お金抜きで医療、特に在宅医療は語れません。さりとて昔の赤ひげのようにもし医療費をまけたら、今度は医者が処分されます。65歳以上だと優遇されているので安心ですが、64歳以下だと高額になるのでハラハラ・ドキドキです。
収入にもよりますが、65歳以上だと在宅医療費の上限は大まかにいえば月12000円です。末期がんの場合、毎日、医師や看護師が訪問して点滴をしても最大12000円しかかかりません。「先生、ほんとうにこんな安くていいのですか?」とよく言われます。「国が決めた制度ですからいいのですよ」と言います。ところがこれが64歳以下になると話がガラッと変わります。3割負担ですので、週に1回ずつ医師や看護師が訪問しても月に3万円以上かかってしまいます。毎日訪問すると最大で10万円以上かかります。
本当は毎日訪問した方がいい場合が多くあります。しかし患者さんやご家族は、すでに労働不能状態ですからたとえ千円にも敏感になっておられます。月に約7万円以上かかる分は高額医療費制度により後に還付されますが、一旦払わなくてはなりません。そのお金が無い方が大勢いらっしゃいます。
国は在宅医療への誘導政策を行っています。これは寝たきり老人を想定した政策です。しかし在宅ホスピスの現場には64歳以下の方も相当おられます。20代~50代の末期がんの在宅ホスピスを必要とされる方も沢山おられます。20代、30代は介護保険制度も使えませんから、医療・介護費用の点で、まさに弱り目にたたり目になっています。
若くても人間はがんになります。老人は保護され、20歳以下も保護されていますが、20歳~64歳には何の援助もありません。日本は老人の方がお金を持っています。本当に助けなければいけないのは40代、50代なのです。老人と壮年では、同じ在宅医療を受けても自己負担が数倍もあることは異常だと思います。
多分、国は気がついていないのだと想像します。がん=老人、寝たきり=老人、と短絡的にしか考えていないように感じます。20歳~64歳の人のことがすっかり抜け落ちています。それでいながら「がん対策基本法」とか「在宅医療推進」を謳っていますが、疑問を感じます。是非ともこのブログを読まれたら、改善を検討していただければ幸いです。
名案があります。「20歳~64歳の末期がんの在宅医療費のみ、1割負担にする」と規則を変えればいいのです。たったこれだけで、壮年期の在宅医療は格段にやり易くなります。
JALに毎日何億円もの血税を垂れ流しているのに比べれば、医療界の要求なんて実に可愛いものです。
昨夜、末期がんの方から深夜の緊急往診を頼まれました。普段は医療費の支払いに苦しみ、訪問を自分で我慢して制限している患者さんです。ですから恐る恐る訪問したところ、幸運にも直前に65歳の誕生日を迎えられていました。ああ、よかった!!しかし、年齢を確認しないと安心して在宅医療に取り組めないのは、やはりおかしいと思います。
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