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朝起きたら本当に亡くなっていました!
2010年03月07日(日)
「朝起きたら亡くなっていた」なんて、よく老衰に近い在宅患者さん宅で行うケアカンファレンスでご家族と、時には本人も交えて笑いを入れながらシミュレーションしています。ところが、本当にそうなることが結構あります。やはり冬に多いです。考えたら最も苦痛のない理想的な最期です。今朝も独居の高齢患者さんのヘルパーさんが「部屋に入ったら亡くなっていました」と電話がありました。駆けつけるとまだ少し暖かい。老衰の「ピンピンコロリ」でした。何度もこの場合を想定した説明をしていましたから、ご家族も全く慌てませんでした。
前夜は息子さんが元気な姿を確認しています。まだ暖かかったので、亡くなったのはついさきほどだと思います。ご家族と相談して、ヘルパーさんが見つけた1時間前を亡くなった時間として死亡診断書を書きました。
ご家族に「警察を呼ばなくてもいいのですか?」と聞かれました。私は「これが事件で亡くなったように見えますか?自然死ですよね。警察とは何の関係もありません。法律はこのように大らかな看取りを保障してくれているのですよ」と説明しました。
本当にそうなのです。在宅看取りに関して法律は実に大らかです。24時間以内に医師が診察していれば、死亡確認に行かなくても、家族からの伝聞だけで死亡診断書を書いていいという、驚くべきおおらかさなのです。脳死などの概念が出るずっと前に出来た法律だからです。在宅看取りが9割だった時代に、無医村や離島での看取りを想定してこのような法律ができたと想像します。しかし99%の医師はこの法律の背景やおおらかさに気がついていないようです。私はこのまま、おおらかさを保って頂きたいと密かに願っています。
この「看取りの法律のおおらかさ」が、同じ「法律(医師法21条)の日本法医学会による誤った解釈」により、ぶち壊されかけになっています。この問題は、自分の中では今年の大きな課題です。
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