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日本のがん患者は子供っぽすぎる

―がん患者は、もっとがんについて知ろう―

2010年03月07日(日)

「日本のがん患者は子供っぽすぎる」とは、オーストラリアのパースに14年間在住していた中原さんの言葉でした。「再発がんは、いくら医者に頼んでも治らないものは治らない。だから相手(=がん)をもっとよく知ってどう付き合うかを考えるべきだ」と言い切りました。確かに。「日本の患者さんは死生観がない」とも。これも確かに。そういえば「医療者にも死生観はありません」とは私。結局は教育問題に行き着きます。

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「医療」は需要(=市民)と供給(=医療者)で成り立っています。市民は医療者に期待しすぎです。「名医幻想」が根強いようですが、マスコミも考えるべきです。名人芸ができないと「訴えるぞ」では日本の医療は、すぐに崩壊します。

確かに、患者さんには医療云々の前に、「がん」という病気をもっと知る必要があります。がん患者さんに説明する時は、「そもそも、がんとは・・・」から始まり、これだけで30分かかります。もっと普段から予習して頂いた方がいいと思います。

それには教育です。小学校から「健康」の授業を設けて「がん」という病気や予防法をしっかり叩きこむのです。特定健診では遅すぎるのです。これに手をつけるのが本当の政治です。日本人は歴史的に後手後手ですから、まず無理かもしれませんが、少なくとも自覚症状くらいは持っていたいものです。

結局、介護問題とは実は教育問題なのです。医療も介護も決して医療者にお任せではなく、自分のこととして自衛的に考えてもらわないと、要求だけでは破たんします。

もっと言うなら、在宅医療も全人的医療も医学教育から変えないとダメです。第一内科教授=在宅医、第二内科教授=総合診療医、第三内科教授=統合医療医ぐらい、ダイナミックに変えないとチェンジすることは無理でしょう。諦めムードですみません。

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