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創薬の危機
―もうひとつの2010年問題―
2010年03月13日(土)
創薬の2010年問題が、NHKテレビ「追跡A to Z」で放映されました。最近、新しいがんや認知症の新薬が出なくなっています。日本で顕著ですが、世界的な傾向です。1990年代に沢山開発された新薬の特許は20年です。2010年前後に特許が切れて、ジェネリック医薬品が沢山登場します。患者さんには一見よさそうな話ですが、製薬メーカーには大打撃です。収益が大幅ダウンすれば、当然、創薬開発の費用が削られます。
1つの薬が世に出るまで約15年間、約1500億円の開発費用がかかります。5~10万件の候補からたった一つのお薬が生まれます。ちょっと古いですが、昔の「スター誕生」のオーデイションより厳しい世界です。ジェネリック問題で痛手を負う製薬メーカーの創薬能力は急激に低下しています。山口百恵のようなスターは簡単には出ません。
もうひとつの要因は、国の審査が厳しくなっていることです。1000人に1人出るかもしれない副作用のチェックに、その何倍もの臨床治験と時間が要求されます。この2つの要因で日本発の新薬が急速に減っています。
この減少は、他の産業でも同様で、国力低下の表現型です。テレビも韓国に抜かれました。クルマもやられました。梅村聡参議員議員が最も懸念しているのはこの部分です。枝葉末節に目を奪われているうちに、肝心の国力が明確に低下しています。蓮舫さんが言ったように「2番でもいい」という声もあります。しかしこのまま行くと2番どころか、どこかの国に吸収されそうな危機感を感じます。
製薬企業も気がつけば多数が外資系企業になっています。生命保険会社もそうです。日本の将来を考えるなら、いまこそ日本企業を本気で応援する時代だと認識すべきです。
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