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こちらDV相談室

2010年04月13日(火)

忙しい診察に混じってDVの相談が2件続きました。子供に激しい暴力をふるわれる親。そして夫に虐待される妻、の2件でした。DVと分かるまで、少し時間が要ります。DVと気がつけば相談者は泣きだします。

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子供と親の場合は複雑です。金属バット殺人のような最悪の結果があるかもしれません。最悪の結果ならば、警察を呼んで措置入院させた方がまだ傷が少ない場合もあります。

警察や役所は事件がおこらないと、役に立ちません。

精神病院に入るか、牢屋に入るか、選択を迫ります。難しい決断ですね。

夫婦の場合は、最悪、離婚という選択肢もあるだけ救われます。相談者に泣かれると診察は終われません。待っている患者さん達からの文句が聞こえて来ます。

腹痛で来られました。問診していくうちにオカシイと気がつきました。こちらが気がつくのを待っていたかのように、見る見るうちに涙が溢れだして、話しだします。

DV相談室への相談を勧めました。当院のベテランカウンセラーのカウンセリングももちろん行います。

病気や怪我も困りますが、DVも困ります。どうしてこんな世の中になったのでしょうか?

 

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この記事へのコメント

長尾先生
4月13日(火)4つのブログ内容、みんなカッコイイです。
冗談を言っているのではありません。
どれもこれも今昨重要視されることばかりですね。

長尾クリニックは人生の縮図を見ることが出来るほどの患者さんの数の多さであることも事実ですが
事態の問題点をきっちりとご指摘されておられる長尾先生の眼力の凄さに感動します。

Posted by 狭間 紀代 at 2010年04月14日 12:02 | 返信

本当にさまざまな患者さんを診ておられるのですね。お疲れ様です。
DVや子どもの虐待の発見も医療機関の重要な役割を担っているのですよね。
DVをはじめ家族の中で一旦できた、支配・被支配の関係は、第三者の介入がないと断ち切れないと言われます。その第三者としてはじめてDVや虐待を発見する機会は、医療機関が一番多いということですから、どんな医療機関と出会うかで、被害を受けた方々のその後の人生が 変わってきますね。
DVの視点を持った先生に出会えた方はラッキーです。
毎日の診療の中で、DVに気づき対応できる医療機関は、まだまだ少ないのではないでしょうか。
長尾先生の心のこもった誠実な診察だからこそ、患者さんも心を開くことができるのだと思います。
家庭の中の暴力で苦しむ人がいない社会になることを願い、私も微力ながらDV防止の活動に携わっています。どうかこれからも、よろしくお願いします。

Posted by Saki at 2010年04月14日 08:35 | 返信

>毎日の診療の中で、DVに気づき対応できる医療機関は、まだまだ少ないのではないでしょうか。

そうなんです。よく聞かないとDVまで聞き出せません。
こちらの余裕がある時しか、見つけられていないのかもしれません。

こまったことですが、「まず医療者が早期発見できる」と思っています。
このような感性を持てるような医学・介護教育も重要です。

Posted by 和 at 2010年04月14日 02:21 | 返信

毎日ブログを拝見させていただき、ツイッターでもフォローしている者です。
表面に出ないだけでDVで苦しんでいる人は日本に相当な数がいると思います。
DVは長く続くと被害者は逃げる気力すら奪われ、私が我慢すればという思考に陥ってしまうと
聞いたことがあります。さらにDVを行う人は外面がいい人が多く、訴えても信じてくれない
という話も聞きました。心中を吐露できる先生はきっと患者さんにも慕われていると文面から
伝わってきます。しかし、悲しいことに最近はDVではなく虐待ですが、医療機関が気づいても
児童相談所が動かなかったために手遅れになってしまった話ばかり聞きます。
本当に辛い目にあう妻、子供たちが一人でもいなくなるように祈るばかりです

Posted by 杜若 at 2010年04月14日 05:22 | 返信

>医療機関が気づいても
>児童相談所が動かなかったために手遅れになってしまった話ばかり聞きます。

私の周囲でもそうです。

知り合いからこんなサイトを教えてもらいました。少しづつ勉強していきます。
http://www.dvp-end-abuse.com/

Posted by 和 at 2010年04月15日 04:08 | 返信

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