このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
犬に噛まれた時、どうするか?
2010年05月01日(土)
当院の松浪医師(外科医)に聞いてみました。
意外に奥が深いですね。
①創処置
犬歯が細長いので、表面の傷よりも深層の組織も汚染されています。洗浄が基本ですが、深さを確認した上で傷をメスで延長切開し、深い部位まで洗浄してください。
②抗生剤
点滴が基本。ユナシンが推奨(熱病では)されるが、ロセフィンやセフォタックスでも可。内服薬ではジェニナックが良いかも(スペクトラムや組織浸透性を考えて)。
③予防接種
破傷風トキソイド(2000円)1V筋注。
傷の汚染が酷い場合、破傷風免疫グロブリンの投与が必要(この場合は総合病院へ転送すべき)。
人間用の狂犬病ワクチンと狂犬病免疫グロブリンは基本的には投与の必要なし。1957年以降、国内発症の狂犬病は確認されていないので(韓国や中国、モンゴルでは毎年、発症の報告があり注意が必要。輸入したコウモリの感染例が国内でもあり)。
因みに、狂犬病が発症しワクチン+グロブリン接種が出来なければ100%死亡します。
④咬んだ犬が犬用狂犬病ワクチンを接種したかの確認が必要
接種していなければ、保健所へ連絡。保健所が約2週間の犬の保護・観察の必要あり。
診察した先生が保健所へ連絡して下さい(保健所の方によって対応が異なる恐れあり)。
破傷風トキソイドについて
幼児期に破傷風トキソイドを型どおり接種していれば20歳くらいまでは十分な抗体価あるので、トキソイドの接種は不要。それ以降は、抗体価が低下しているので、破傷風トキソイドを接種する必要あり。
投与スケジュール;
初回接種(4~8週間隔で2回)+追加接種(初回後6~18ヶ月以内に1回)
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
コメントする
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL: