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総合病院入院中には、総合医療なし
2010年05月17日(月)
患者さんによく頼まれます。
「大きな総合病院を紹介してもらい、入院して、徹底的に検査して欲しい」と。
しかしDPC病院時代に、総合的に診てくれる病院など、あるのでしょうか?
包括制なので入院での検査は最小限に抑えられています。
いま、世の中には
「専門だけ診る病院」と
「専門だけ診る診療所」と、「総合的に診る診療所」の3つしかないと思います。
「総合病院」改め、「入院中は、総合的には診れない病院」にすればどうでしょうか?
医学の進歩に伴う細分化で、診療科目の専門分化が進みました。
入院患者さんは、DPC(包括制)化で、さらに非総合診療化が進みました。
当院には3年前、ドイツのケルン大学病院から就職してくれた医師がいました。
彼は、「ドイツの外科医は、外科も整形外科も手術します」と言っていました。
一方、日本の外科は、どんどん専門分化しています。
整形外科も、肩、肘、腰椎、膝と専門が分かれています。
眼科も、網膜と角膜とぶどう膜に分かれていて、
専門が違えばお互いに全く分からないそうです。
「そのうち、右膝の専門医と、左膝の専門医に分かれるからね」と、
講演で言うと、みなさん笑いますが、
実際そのような勢いで分化しています。
医療界が
「分化は退化の始まり」
という真理、に気がつくまで、まだ相当な時間がかかりそうです。
昨夜、下村教授が、「患者思いの医者を育てたい」とスピーチしたので、
「それなら教授がまず開業医に来て一緒に在宅を回ればいいよ」と
言ったら、仲間に怒られました。
「長尾、教授にアホなこと言うな」と。
私は、本気でそう言っているのです。
そうすれば日本の医療は変われるのに・・・
惜しいな。
政治も医療も、大きな目で眺めることが難しくなったようです。
「総合的に診たければ、町医者になることです!」
先日、若い勤務医達に、そう講演しましたが、誰一人聞いていないようでした。
医学の進歩に伴う細分化で、診療科目の専門分化が進みました。
入院患者さんは、DPC(包括制)化で、さらに非総合診療化が進みました。
当院には3年前、ドイツのケルン大学病院から就職してくれた医師がいました。
彼は、「ドイツの外科医は、外科も整形外科も手術します」と言っていました。
一方、日本の外科は、どんどん専門分化しています。
整形外科も、肩、肘、腰椎、膝と専門が分かれています。
眼科も、網膜と角膜とぶどう膜に分かれていて、
専門が違えばお互いに全く分からないそうです。
「そのうち、右膝の専門医と、左膝の専門医に分かれるからね」と、
講演で言うと、みなさん笑いますが、
実際そのような勢いで分化しています。
医療界が
「分化は退化の始まり」
という真理、に気がつくまで、まだ相当な時間がかかりそうです。
昨夜、下村教授が、「患者思いの医者を育てたい」とスピーチしたので、
「それなら教授がまず開業医に来て一緒に在宅を回ればいいよ」と
言ったら、仲間に怒られました。
「長尾、教授にアホなこと言うな」と。
私は、本気でそう言っているのです。
そうすれば日本の医療は変われるのに・・・
惜しいな。
政治も医療も、大きな目で眺めることが難しくなったようです。
「総合的に診たければ、町医者になることです!」
先日、若い勤務医達に、そう講演しましたが、誰一人聞いていないようでした。
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この記事へのコメント
私は、私の体全般の具合を診てもらえる医療機関を望みます。病院では、糖尿内科と眼科を定期に受診しています。目が心配です。腎臓が気になります。病院なら、そこのあたりの両科の連携を病院の方でしてもらえると考えているからです。患者の症例検討のようなものを期待しているのです。入院時は可能なのでしょうが。そんなことをしている暇はない、というところですか。『分化は退化の始まり』ですか。何事についても、全体を見る知恵・分別大事ですよね。
Posted by 田中正夫 at 2010年05月17日 10:49 | 返信
田中正夫様
長尾です。いつもありがとうございます。
あくまで総合病院の入院の話です。
いい病院ほど、診療科を越えたカンファレンスを積極的に
行っています。
しかし、大半の病院は、勤務医が超多忙なため
充分な院内連携はできていないようです。
患者さん側から見たら、田中さまのように、
「総合的に検討して欲しい」のは当然ですよね。
まづ勤務医の過重労働を無くさないと総合的に見れまん。
また、包括制についても見直しが必要です。
Posted by 和 at 2010年05月17日 02:32 | 返信
先日、利用者の奥様から
「ウチの人の病気A病院の精神科へ行っても治らないから、
B病院の神経内科で診てもらおうと思うが、カミムラさんはどう思うか?」
と電話で聞かれました。
そんなんケアマネに相談した、と言って受診せんといて・・・と思った反面
もしかしてその神経内科の医師が良い医者だったら・・・などと思いつつ、
ほんまに何科にかかればエエのか、わたしは正確な情報を伝えることができませんでした。
何科にかかっても、「ここは専門外だから、○○科へ行け!」的な発言だけはして欲しくないです。
消化器症状を訴えていたので腹部レントゲンしか撮っていなくて、
結局、結核だったなんてこともありました。
それって例え専門外でも医者として恥ずかしくないのでしょうか・・・?
そもそも医師免許に○○科専門医なんてこと書かれていませんよね。
Posted by カミムラクミコ at 2010年05月17日 10:06 | 返信
カミムラさま。長尾です。
仰せのとうりですね。
現在、総合的に診ようとすれば、
・同業者から睨まれ(村八分)
・保険者からも睨まれ(個別指導)
ます。
しかし、医師とはそもそも、全部診るもの。
全部診ようとするのが、医者の本能でありDNAだと思います。
「検査では何も異常がありません」医者は、最低だと思います。
どんどん、普段は言えない、医者の悪口を書いてください。
Posted by 和 at 2010年05月18日 12:21 | 返信
悪口なんて、とんでもないですよお~~
でも、お医者さまも どこかで 自分なりの「落としどころ」?「言い訳」?
がないと もたないお仕事かとも。
わからんなりに、理解する努力もしているつもりなんです。
近い将来、ドクターとは、本当の意味で対等な関係でお仕事したいです。
その日を夢見て じゃあ、悪口(?)書き続けますね。。。
Posted by カミムラクミコ at 2010年05月18日 10:54 | 返信
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