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介護と医療の連携どころか、「競合」している現実
ケアマネ制度の抜本改革を
2010年05月27日(木)
たぶん、こんなことを書くのは、私だけでしょう。
尼崎の下町で日夜、在宅医療に埋没していると、
「介護と医療の連携どころか、競合している!」
という現実に、対峙していることに気が付きます。
具体的事例を書いてみましょう。
●要介護5の患者さんのケアマネが、すべての介護枠を
自分の所属するヘルパー事業所のヘルパー派遣で埋め尽くす。
もし訪問看護を入れると、経営者にコッぴどく怒られるそうです。
●医療必要度が高い方でも、ケアマネが、ご家族に
「何かあったら、救急車を呼べばいいから在宅医は
必要ない」と、在宅医療不要説を洗脳しているケース。
●在宅医が訪問すると、訪問看護を頼みたがるので、極力
在宅医を作らないように、ケアマネが洗脳している。
●病院の主治医だけだと、訪問看護は絶対に入らないし、
「通院介助」とというヘルパーの仕事が確保される。
●在宅医がいても、絶対に訪問看護には、介護保険枠を
使わないケアマネ。(よく、尼崎だけの現象と言われる)
●そして、在宅医が訪問看護を依頼しそうなら、ただちに
「あの医者は変えた方がいい。変えないと、ヘルパーが
引き上げるのであなたは死ぬ」と脅すケース。
●患者さんに変化があったとヘルパーから連絡があっても、
「救急車呼んどいて!」で済ますケアマネ。
間違っても「まづ主治医に連絡して!」とは言わない。
私はいつもこれを「お医者さんごっこ」と呼んでいるが、
この困った 「お医者さんごっこ」が、あとを絶たない。
●在宅看取りと決まっていても、ケアマネが勝手に
救急車を呼んで、どこかに入院させる。
慌てて駆けつけたら、亡くなったはずの患者がいない!
●このような「無用な救急搬送」をなんとも思わない。
●さらに、救急隊も救急隊。
このように、ケアマネの要請で「亡くなったひとを乗せて
救急車が走ること」に疑問を感じない。
●救急隊員や消防署長に、これまで何度も
「在宅看取りの基礎知識」の無料講演を提案したが、
全く相手にされなかった。
消防署まで言いに行ったが、不審者扱いされた。
以上が、医療と介護が「競合」している実態です。
ケアマネさんの悪口ばかり書いてしまいました。
ごめんなさい。また、嫌われますね。
極々一部の、不勉強なケアマネさんの話しです。
善良なケアマネさんは、真っ当なケアマネ道と
経営者の指示の狭間で苦しんでいるのが実情でしょう。
くれぐれも誤解のないように、補足しておきます。
医療と介護の連携には、この現実を乗り越えなければいけません。
医師会も考えなければなりませんが、
ケアマネ協会にも考えてもらいたい。
さらに、厚労省のお役人さんには、
「ケアマネの中立性確保」と、
「3Kと言われるケママネの労働環境の改善」を
もう少し真剣に考えて頂きたい。
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この記事へのコメント
長尾先生。
確かに、訪問看護の介護報酬は高額(およそヘルパーの倍!)で、
支給限度額内では使えないサービスかも知れませんね。
医療保険だったら、長尾先生のおっしゃる○○ケアマネさんも文句を言わないのでしょう。
けれど、「一回騙されたと思って使って!!!」と週1回訪問看護を導入しただけで、
利用者さんの生活は一変します。
はじめは「看護師なんか来ても一緒や!」と言うていたヘルパーさんが
「看護師さん来てもらって安心した、ヨカッタ」と必ずおっしゃいます。
支給限度額ギリギリをヘルパーで埋め尽くす(埋めつぶす)必要性がある方もあるでしょうが。
それは市町村レベルで行う適正化等の機能がうまく活用されれば、と 思いますが。
そんな○○ケアマネさんが担当するケースのサービス担当者会議には、
もちろんお呼びがかからないのでしょうね。
常にオーナーの顔色を横目でを見ながら、PCでプランを作っていると
公平中立な立場でなんかいられるわけがありません。
やはり 居宅介護支援事業所の開設要件も問題があると思います。
長尾先生、これは とことんやらんとあきませんね!
Posted by カミムラクミコ at 2010年05月27日 08:49 | 返信
カミムラさん、長尾です。
誰も言わない(オーナーの目があるので言えない)ので
書いてみました。
この問題は、根っこから議論しないと解決できないと感じます。
しかし、ケアマネ協会も医師会も、「自律」が大切な時代だと
も思います。
Posted by 長尾 at 2010年05月28日 02:18 | 返信
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