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「家に返さなかった病院を訴えたい」というご家族からの相談

2010年06月10日(木)

嵐のような外来の途中に、厄介な遺族からの相談(=診察ではない)が混じりました。
「最後まで家に返さなかった病院を訴えたい」という相談です。ご家族は、泣くばかりです。
必死で病院側を擁護し、訴訟を思いとどまらせました。
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ご家族は、何としても家に連れて帰りたかったのです。
何度も何度も主治医にお願いしましたが、「無視」されたそうです。

ご家族の話では、主治医は、「学会に行く」と言ったり、
「緊急手術が入った」と嘘をついて、逃げ回ったそうです。

友人に付き添われて、私の外来に、「強制脱出」をお願いしに来られました。
年に何度か、まるで「北朝鮮からの脱北」のような、難しい依頼を受けます。

依頼を受けたその夜、病室を訪れました。
その患者さんは、私に「家に帰りたい」と懇願しました。
私は本人の意思を確認しにいったのです。

しかし、わずかその半日後に、病院で旅立たれました。
電話の向こうで、ご家族は泣きながら怒っていました。

そして、今日の忙しい外来の最中、なんと「訴訟」の相談に来られました。
「気持ちはわかるが、無用な訴訟なので止めておきなさい」と悟しました。
ご家族は、泣き崩れるばかり。

その涙を見ながら、どんなにその人を愛していたのか、
家族愛とはこれなのか、
など感じました。

カルテを作る前に、相談だけで終わる患者さんやご家族。
これがどれだけ多いことか・・・

待ちきれない次の患者さんが、怒声を上げ、文句を言いながら入ってきます。
診察時間より、文句を聞く時間の方が長くなります。
次の患者さんは、呼んでもいません。
ニコチン切れに耐えきれず、外にタバコを吸いに出られたとか・・・

雑踏のような外来診療の中、
ひとつ、無用な訴訟を、消しました。

「その恨みは、私が果たします」
なんて、いい加減な約束をして、お引き取り頂きました。



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