このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com

命がけのお墓参り

2010年08月19日(木)

お盆と言えば、お墓参り。
私に内緒で九州や関東までお墓参りに行ってきた高齢患者さんが
疲れて、担ぎ込まれるのが、この時期です。
2つの応援
クリックお願いします!
   →   人気ブログランキングへ    →   にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ
 
 
猛暑の中、寝たきり患者さんを、九州や関東まで連れ出す家族も家族。
私に言わせれば、まさに「死の行軍」。
私に聞くと止められるのが分かっているので、みんな事後承諾で連れ出す。

そりゃ、目も回るでしょう。
ヘルペスも出るでしょう。
体重も減るでしょう。

当たり前の反応が、突発的な変化だと認識していることも不思議。
まさに日本人の身体感覚の低下、です。
願わくば、連れてくるなら時間内、往診依頼も時間内、にして欲しい。

そこまでして行う、日本人の先祖供養精神は、逆に素晴らしい伝統。
宗教と言うより、日本民族に刻み込まれたDNA。
これこそが、日本人パワーの源か。

余命1週間の末期がん患者さんでも、なんとかして、お墓参りには行こうとする。
「あなたの方が、先にお墓に入るのですよ!」なんて言いたくても、言えない。
しかし、本当にそうなったりすることもあった。

また、墓参りで転倒して、入院したのをきっかけに、
認知症、寝たきりになり、ついに帰らぬ人になったり・・・
お墓参りの季節は、なにかの力が働くように感じます。

お墓の前で、死者と生者がひとつになる。

日本人だけの素晴らしい習性。

それは、命がけのお墓参り。

2つのランキングに参加しています。両方クリックお願い致します。皆様の応援が日々ブログを書く原動力になっています。

お一人、一日一票有効です。

人気ブログランキングへ ← 応援クリックお願い致します!

(ブログランキング)

にほんブログ村 病気ブログ 医者・医師へ ← こちらもぜひ応援クリックお願い致します!

(日本ブログ村)

※本ブログは転載・引用を固くお断りいたします。

この記事へのコメント

そうですね、私の母もこの時期になると「誰に墓参りに行ってもらおうか?」と毎年悩んでました。自力では行けないことは数年前から悟り、墓参りに代表で誰が行けるのかを毎年チェックしてました。誰も行けないという選択肢が無いのです。そんなわけでうちも墓参りは欠かせません。
そして墓参りだけではなく、お盆に実家の仏壇にお参りに来ることも必須です。理由は「みんな帰ってきてはんのに、挨拶しに来い。」です。
16日にはよも川にお供えを箱に入れて流しに行きます。今年は初めて行かなかったかな。
母がそこまではチェックしなかったからです。
母の流儀とは多少異なりますが、確実に私たちもそのDNAを受け継いでます。
ただ、もっとも優先すべきは現世とこの生かされている生身の体です。そこんところは微調整ですね。

Posted by チズ at 2010年08月19日 11:27 | 返信

こんにちは 久しぶりのコメント失礼します。
私もこの夏4時間かけて墓参りに行ってまいりました。
「お盆のお墓参り」という風習は日本だけです。仏教に元々先祖供養の概念はありません。
中国、朝鮮半島を経由し日本に輸入されるときに「儒教」の概念と結びついて「先祖供養」の考えが
生まれたというのが定説ですが、実際はどうなんでしょう。お盆は亡き人をしみじみと普段会えない
親類と語り合える貴重な場です。年をとればとるほど望郷の念は強くなりますし
帰りたい気持ちはよくわかりますが、先生の御苦労を思うと……
お墓にウエブカメラを設置してくれるビジネスが出てくればいいと思うのですが
ドライですかね

Posted by 杜若 at 2010年08月19日 06:55 | 返信

杜若さま、長尾です。
面白いビジネスですね。
お墓参りの様子を、携帯メールで、在宅患者さんにリアルタイムで見せていた
御家族さんがいました。
なんとか行かせてあげたいのですが、今年は、この猛暑でしたからね・・・
秋の気候のいい時に、ヘルパー資格をもつ墓参り専門業者が連れていってくれる
というサービスがあったらいいですね。
実際、あるそうですが。
あとは費用ですね。

Posted by 長尾 at 2010年08月26日 04:06 | 返信

コメントする

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com


過去の日記一覧

ひとりも、死なせへん

安楽死特区

糖尿病と膵臓がん

病気の9割は歩くだけで治るPART2

男の孤独死

痛い在宅医

歩き方で人生が変わる

薬のやめどき

痛くない死に方

医者通いせずに90歳まで元気で生きる人の7つの習慣

認知症は歩くだけで良くなる

がんは人生を二度生きられる

親の老いを受け入れる

認知症の薬をやめると認知症がよくなる人がいるって本当ですか?

病気の9割は歩くだけで治る!

その医者のかかり方は損です

長尾先生、近藤誠理論のどこが間違っているのですか

家族よ、ボケと闘うな!

ばあちゃん、介護施設を間違えたらもっとボケるで!

抗がん剤 10の「やめどき」

「平穏死」10の条件

胃ろうという選択、しない選択

  • にほんブログ村 病気ブログ 医療・医者へ