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これからの「正義」の話をしよう
マイケル・サンデル教授の名講義
2010年09月26日(日)
今夜のETV特集は、最高の内容でした。
ハーバード大学史上最多の履修者を誇る、マイケル・サンデル先生の
東京大学での3時間半におよぶ講演は、世界の歴史を変えるでしょう。
現在、アマゾンの第1位にランクされる同じタイトルの本を
今日、買ったばかりです。
この本を読むより、今夜のテレビを見た方がずっと簡単です。
正義とは何か?
イチロー選手の年収は、バラクオバマ大統領の42倍。
高校教諭の400倍。
それが、高いか、適正か?
日本の貧困に喘ぐひとを助けるのと
バングラデシュの人のどちらを優先すべきか?
自分の弟が人を殺したら、警察に通報すべきか?
どこまで、身内をかばうべきか?
日本は東アジアに対する過去の歴史に謝罪すべきか?
アメリカは原爆投下に謝罪すべきか?
何世代前まで、我々は責任を負うべきか?
世界は、このような命題に答えを出せずに
悶々としている。
サンデル教授の実力は、必ずや人類に貢献するであろう。
価値観が全員一致することは無い。
しかし、公の場でデイベートすることで、
お互いの理解が進むことは、あり得る。
世界が抱える難問を、「正義」をモチーフにした哲学と議論で
解決を計ろうというサンデル教授の真髄を見ることができました。
「議論」という古典的だけど重要なプロセスの必要性を
改めて確認しました。
さすが、東京大学。
すごい学生が集まっているんだ、と感心しました。
学力だけでなく、志が高い学生が、この講義に参加していました。
東京大学には、3000人の学生がいますが、
この講義を聞いたのは、1000人と、3人に1人でした。
彼らなりの使命感をTV画面から感じました。
「貧困」と「必要悪」に向き合う日々です。
正義って何だろう?
悩んむだけで答えが見つかりません。
いろんなことが頭に浮かびました。
自分のクリニックの抱える問題。
尼崎医師会の委員長として直面している課題。
自分自身の社会活動の原点に関する課題。
「教育」の重要性が、あらためて認識されました。
医学教育も、卒後教育にも、ヒントを得ました。
自分自身の種々の講演のヒントも頂きました。
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この記事へのコメント
見ました! ワクワクしましたね。
サンデル教授の忍耐づよい整理と、学生達の臆さない態度に感銘を受けました。
印象としては、サンデル教授は各人の具体的な行動・思考の源をなす哲学的根拠を求めていたのに、学生達はそこまで至らなかったようなのが、惜しかったです。
総じては、最初でもあったし天晴れというべきでしょう。
これに参加・視聴なさった教育者の授業が、これから変わっていくのが楽しみです。
Posted by 梨木 at 2010年09月27日 06:55 | 返信
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