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生活習慣病としての「認知症」
2010年10月31日(日)
目を凝らしてみましたが、看板に偽りあり!でした。
期待した私が、馬鹿でした。
まず認知症の診断が重要、というのはごもっとも。
PETを用いずとも、正しい診断からすべてが始まる。
正常圧水頭症、レビー小体型認知症を正しく診断すれば、
手術やアリセプトで改善するのも、現在では当たり前の話。
アルツハイマー病は、神経細胞の周囲に、
アミロイドβという蛋白質が沈着し
神経終末にタウが蓄積することが、この病気の本質だ。
イギリスのアマリー大学での治験。
このタウを分解する物質「レンバー」が
抗アルツハイマー薬として紹介されていた。
321人の臨床治験の結果、効果が見られたとのこと。
患者のジェームスさんは、臨床試験に参加できたことを感謝していた。
英国ではあと1回の臨床試験を待つだけであるそうだ。
あれ?ダブルブラインド試験じゃなかったの?は、私の感想。
40歳代の健常人の脳をPETで分析したら、
すでにアミロイドβが確認されたという。
健康人の、5%にアミロイドβの沈着があることが分かった。
怖い話だ。
アルツハイマー病が発症する20年前から
アミロイドβが溜まり始めているのだ。
もし20年前に介入できたら予防が可能なのか。
また、脳の最も活動している場所と、アルツハイマー病で
アミロイドβが溜まる場所が一致している。
だからどうした?とは、私の感想。
頭脳労働者は、アルツハイマー病になりやすいのか?
そんな単純な話では無いだろう・・・
久山町研究では、糖尿病を持つと1.8倍、認知症になり易いことが分かった。
また高血圧症も認知症の大きなリスクファクターであることが分かった。
高血圧を治せば、認知症のリスクが減らせる。
結局、認知症は生活習慣病である。
生活習慣の改善で予防が可能である。
野菜と魚の食事、そして運動で、だれでも予防できる。
まあ、そういうことになっているから、そうなのでしょう。
そんなことは、私でもこのブログで書いている。
最後のナレーションが、可笑しかった。
「認知症になっても、住み慣れた地域で暮らせる時代が来る!?」
「認知症になっても諦めないで!?」
どこからそんな結論が導かれるのか?
論理が良くわからない。
最後のテロップを見て納得。
「協力:日本認知症学会」
こりゃだめだ。
完全上から目線だけでは、認知症問題は解決しない。
NHKなら、もう少し勉強してから、番組を作って欲しい。
期待外れで、残念!

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この記事へのコメント
よく「認知症になりやすい人。そうでない人」という特集を
見たり聞いたりしますが、私はあまり信じていません(笑)
というのも多趣味で社交的で手先が器用で、魚・野菜が大好きで
山歩きもやっていた健康体の父が認知症になり、そして15年寝たきりだった
母は亡くなるまで頭はクリアーでした。母はすごく血圧の高い人で肝臓もあまり
良くなかったのですが。
なので私は夫と「「ロシアン認知症ルーレット」で当たれば認知症になるんだわね」と
話しています。なるかならないか分からない病気にビビっていても仕方ありません。
だから元気な間に色んな話をしておきましょう、ということなんです。介護のこと
死ぬ間際のこと、死んだ後のこと。それさえ家族に伝え切れていれば、お互い理解
しあえていれば「その後」のことはなんとかなるんじゃないかと思ったりします。
家族が「お母さんだったら、きっとこれを望むだろう」「お父さんならこれはきっと
不要だって言うと思う」本人が意志を伝えられなくなっても家族がその気持ちを代弁
してくれる。それだけのコミュニケーションが過去にしっかりなされている。
そんな家族のあり方がこれからは大事だと思います。
Posted by ちろる at 2010年11月01日 08:02 | 返信
チロルさんのコミュニケ―ション論に賛成です!
くわえて書類があれば、ガチンコ医師を納得させやすいでしょうね。
それから報道にお願いしたいのは、統計で示される
「○歳以上何人に一人が認知症」あるいは
「将来高齢者の○%が認知症」という表現を、
年代別の統計表現にしてほしいことです。
85歳以上の統計も均されているため
あまりに早い年代から認知症恐怖をあおられている気も。
勿論確かなリスク低下策があるのであれば(糖尿病の予防など)
教えていただけるのは大歓迎・大感謝、大事な動機づけになります。
Posted by 梨木 at 2010年11月01日 04:42 | 返信
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