湿布を大量に出せと、ダダをこねる人。
睡眠薬を大量に出せと、何度も携帯電話まで追ってくる人。
毎月ＣＴを撮ってもらえなことを恨んで、病院巡りをする人。

急病でもないのに時間外に来て、好き勝手な注文を並べる人。
何度も救急搬送を依頼して勝手に入院しては、文句を言う人。
挙句は医者の態度が悪いと、暴れる人。

これらが受け入れられないと、厚生労働省や市役所や保健所に
嫌がらせの電話を入れられる。
役所からは、「なぜ診療拒否するのか？」と、忙しいのに質問される。

様々な圧力に、無言、無抵抗で耐えながら、診療している。

言うことを聞けば、行政から処分され
言うことを聞かなければ、行政に垂れこまれて、また、取り調べを受ける。
どちらに転んでも、「悪いのは開業医」という構図。

むろん、これは、生活保護患者さんの極く極く一部の人たちのみ。
もし生保全部を診療拒否すると、他の本当の生活保護の人たちに迷惑がかかる。


しかし、放置すると、もっと迷惑がかかる。

真面目な生活保護の人が困る。
また真面目に働いている人の士気にも影響する。

だから、誰かが声を上げなくてはいけない。

働ける人には、働いてもらいたい。
まあ、当たり前のことだが。
これを、わざわざ「就労支援」と言う。

公約のトップに、「生活保護の就労支援」を掲げた
若き市長候補が出てきた。頼もしい限りだ。
とても大切なことだと思う。

「尼崎の生保」が変われば、「日本の生保」が変わる。