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肝炎、肝がん診療のトピックス
2010年12月05日(日)
昨夕は、関西労災病院の萩原秀紀先生の講演を拝聴。
やはり、C型肝炎治療には、2年後位に大きな動きがある。
その後、尼崎内科医会の忘年会にも参加。 盛会だった。
やはり、C型肝炎治療には、2年後位に大きな動きがある。
その後、尼崎内科医会の忘年会にも参加。 盛会だった。
萩原先生は、肝炎拠点病院の中心的ドクター。
日々、難しい症例をお願いしている。
勉強熱心で誠実で尊敬している先生だ。
C型肝炎の治療を待てる患者さんは、
2年待ったほうがいい。
と、以前にもこのブログで
書いたが、今日もやはり同じ話だった。
【インターフェロン治療のトピックス】
SVRとは、インターフェロン(IFN)終了後6kっケ月の時点で
RNA陰性のこと。
Ⅰ型を難治性という。
Ⅰ型が7割、Ⅱ型が3割。
また、ウイルス量が、5logIU以上を「多い」と言う。
RVR(rapid viral responder) 4週間までにウイルス消失
EVR(early viral responder) 12週までに
LVR(late viral responder) 24~36週までに
NVR(Non viral responder) 消失しない
Ⅱ型高ウイルス=ペグリバ24週
低ウイルス=ペガシスのみ
SNPs=300ケに1ケの割合で遺伝子の変異がある
90万ケ所ある(日本人は62万ケ所)
19番目染色体の、IL28B のSNPが重要
=ここに変異があれば37倍、ウイルスは消えにくい。
来年後半には、ペグリバ+テラプレビルが出来るようになる。
副作用は、貧血と皮膚炎。
前回治療失敗例に、これを行うと、
再燃例では、70%ウイルスが消える。
無効例だと、40%消える。
しかし、テラプレビルの後に出る、「TMC435」は、
90%治癒する。(IL28Bも関係なし)。副作用も無い。
若くて、肝硬変までかなり余裕のある方には、
私は、TMCの保険適応(2~3年後?)まで
待つように指示している。
【画像診断】
dynamicCT から、プリモビストMRI(EOB-MRI)に
変わりつつある。
プリモビストという造影剤は、肝細胞に取り込まれる。
=がんは取り込まない
=早期検出に有効
しかし、時間がかかるのが欠点。
dynamicMDCT 、造影超音波も
【肝がん治療】
手術、PEIT,ラジオ波(RFA)、TAEないしTAI
などを組み合わせる。
Child-Push分類
黄疸、アルブミン、プロとトンビン時間、腹水で決まる。
グレードA 5~6点
グレードB 7~9点
グレードC 10~15点
Bまでが治療の対象。
RFAは、3cmまで、2、3ケ以内
4ケ以上は、TAE
分子標的治療薬
ソラフェニブ(ネクサバール)は、経口の分子標的薬
(2009年5月から保険適応)が使える。
しかし、このお薬には2つの大きな欠点がある
1 非常に高価
1錠5400円で1日4錠飲む。
1日、2万1970円かかる薬。
2 副作用
手足症候群=必発
あと、高血圧や肝障害もあり、結構、QOLを損ねる。
あと、肝移植についても言及された。
開業医と言えども、肝臓がんの治療法のひとつに
「肝移植」があることは、知っておかねばならない。
【今後の問題点】
1 施設により治療法がバラバラである
医師の好みに左右される
2 TAE不応例への対応
3 ソラフェニブの位置づけ
日々、難しい症例をお願いしている。
勉強熱心で誠実で尊敬している先生だ。
C型肝炎の治療を待てる患者さんは、
2年待ったほうがいい。
と、以前にもこのブログで
書いたが、今日もやはり同じ話だった。
【インターフェロン治療のトピックス】
SVRとは、インターフェロン(IFN)終了後6kっケ月の時点で
RNA陰性のこと。
Ⅰ型を難治性という。
Ⅰ型が7割、Ⅱ型が3割。
また、ウイルス量が、5logIU以上を「多い」と言う。
RVR(rapid viral responder) 4週間までにウイルス消失
EVR(early viral responder) 12週までに
LVR(late viral responder) 24~36週までに
NVR(Non viral responder) 消失しない
Ⅱ型高ウイルス=ペグリバ24週
低ウイルス=ペガシスのみ
SNPs=300ケに1ケの割合で遺伝子の変異がある
90万ケ所ある(日本人は62万ケ所)
19番目染色体の、IL28B のSNPが重要
=ここに変異があれば37倍、ウイルスは消えにくい。
来年後半には、ペグリバ+テラプレビルが出来るようになる。
副作用は、貧血と皮膚炎。
前回治療失敗例に、これを行うと、
再燃例では、70%ウイルスが消える。
無効例だと、40%消える。
しかし、テラプレビルの後に出る、「TMC435」は、
90%治癒する。(IL28Bも関係なし)。副作用も無い。
若くて、肝硬変までかなり余裕のある方には、
私は、TMCの保険適応(2~3年後?)まで
待つように指示している。
【画像診断】
dynamicCT から、プリモビストMRI(EOB-MRI)に
変わりつつある。
プリモビストという造影剤は、肝細胞に取り込まれる。
=がんは取り込まない
=早期検出に有効
しかし、時間がかかるのが欠点。
dynamicMDCT 、造影超音波も
【肝がん治療】
手術、PEIT,ラジオ波(RFA)、TAEないしTAI
などを組み合わせる。
Child-Push分類
黄疸、アルブミン、プロとトンビン時間、腹水で決まる。
グレードA 5~6点
グレードB 7~9点
グレードC 10~15点
Bまでが治療の対象。
RFAは、3cmまで、2、3ケ以内
4ケ以上は、TAE
分子標的治療薬
ソラフェニブ(ネクサバール)は、経口の分子標的薬
(2009年5月から保険適応)が使える。
しかし、このお薬には2つの大きな欠点がある
1 非常に高価
1錠5400円で1日4錠飲む。
1日、2万1970円かかる薬。
2 副作用
手足症候群=必発
あと、高血圧や肝障害もあり、結構、QOLを損ねる。
あと、肝移植についても言及された。
開業医と言えども、肝臓がんの治療法のひとつに
「肝移植」があることは、知っておかねばならない。
【今後の問題点】
1 施設により治療法がバラバラである
医師の好みに左右される
2 TAE不応例への対応
3 ソラフェニブの位置づけ
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