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聴いて欲しい、わたしの気持ち

2010年12月12日(日)

最期まで在宅を希望した、18歳の少女のドキュメンタリー映像が
在宅系MLで話題をよんでいます。 生きるとは?延命とは?
動画(19分)で見れます。

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2010128日 NHK「クローズアップ現代」放送分

NO.2977) ある少女の選択 ~“延命”生と死のはざまで~

 

http://cgi4.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail.cgi?content_id=2977

 

腎臓の「人工透析」30万人。口ではなくチューブで胃から栄養をとる

「胃ろう(経管栄養)」40万人。そして、人工呼吸器の使用者3万人。

「延命治療」の発達で、重い病気や障害があっても、生きられる命が

増えている。しかしその一方、「延命治療」は必ずしも患者の「生」を

豊かなものにしていないのではないかという疑問や葛藤が、患者や

家族・医師たちの間に広がりつつある。田嶋華子さん(享年18)は、

8歳で心臓移植。さらに15歳で人工呼吸器を装着し、声も失った。

『これ以上の「延命治療」は受けたくない』と家族と葛藤を繰り返した

華子さん。自宅療養を選び、「人工透析」を拒否して、9月、肺炎を

こじらせて亡くなった。華子さんの闘病を1年にわたって記録。

「延命」とは何か。「生きる」こととは何か。問いを繰り返しながら

亡くなった華子さんと、その葛藤を見つめた家族・医師たちを通じて、

医療の進歩が投げかける問いと向き合いたい。

 

【スタジオ・コメント】

聖路加国際病院副院長 細谷亮太さん

 

●医療者として、延命治療を拒否した少女の選択をどう見る?

僕が最期までみとった、在宅でみとった子どもたちの姿と重ね合わせて、

見てしまいまして、それでやっぱりお父さんもお母さんも、ご本人も、

とっても大変だったろうなと、あと医療者の方々が、とても大変な思い

をしたんだろうなというような、思いを持ちながら見せてもらいました。

 

●父親の気持ちをどう見る?

僕も誰に一番共感しながら見たかっていうと、やっぱりお父さんの気持ちが

一番伝わってきたりしてました。中で、前田先生っていう、医療者の方も、

もしお前が選べって言われたらどうするかっていったら、生きてほしいって

いうふうに言うっていうふうな発言をしてましたけど、でもそれは、押し付けるわけにいかないから、ご家族で決めてほしいというふうに言っておられましたよね。あれは、だから、偽らざる前田先生の気持ちで、おっしゃるように、お父さんがなんとか生きてほしいっていうのは、家族としてあたりまえの願いだと思いますね。18歳の華子さんでしたから、これがもう少し小さかったり、例えば13歳とか、12歳だったら、お父さんの意を汲んで、医者のほうもなんとか華子さんの説得にかかったと思うんですが、それが18歳っていう、自分の意見を、ちゃんと言えるような年であったということで、お父さんとお母さんと華子さんに、決定を任せたというようなところがあったと思います。

 

●延命治療の進化で医療は?

そうですね。先端医療が進むにつれて、やれることっていうのがたくさん

出てくるわけですよね。それをこの人に使うべきかどうかっていうことを、

医療者としても悩むわけですけれども、それをご家族といっしょに決めて

いくというか、使うべきか、使わざるべきか、それからどうしようかっていう

ことを決めていかなければならない時代が今、来てるんだと思うんですね。

華子さんが受けるのをやめたいって言った透析なんかは、やれば楽になる

というようなことはわかっているから、よけいなんとか進めたいというお父さんの側に、医者も立ちたいと思うんですが、でも本人の意思が非常に強固だと。

支えるっていうことがとても重要で、西洋医学の中で、なんとか本人の気持ちと心と、それから心と体と、スピリットを支えるっていうことを1つの根本として、先端医療を考えていかなければいけないっていうのが、今後の難しい状況になっている、私たちを取り囲んでいる医療だと思います。それが医療の根本だと思いますね。             (以上、NHKより
 

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この記事へのコメント

「クローズアップ現代」私も観ました。細谷先生も御本の追っかけファン、大好きなお医者様です。
私はどうしても母親の立場で見ていたように思います。
編集では父親の想いが出ていましたが、自分が生み命を与えた娘がもう延命を拒否している時、母親の心には父親に勝るとも劣らない寂しさ・無念さが満ちていたのでは…。

でもお父さんが懸命に華子さんを説得していた時、華子さんを応援する発言をなさったのはお母さんでしたね。
何故そんなふうに言えたのですか? 
華子さんの望みをかなえてあげる事が何よりも大事なことだったのですか? 
私も子供達の誕生を想い、育んできた歳月を想って、お母さんの地母神のような強さと愛に涙がこぼれました。母親は頭ではなく体で子供の命がけの望みを理解するのかも。

患者の生きかた(死にかたを含んで)を尊重する暖かい心の在宅診療医がいらして、初めて可能なことでしたよね。羨ましくも思いました。
番組として見たら、華子さんの「もう延命はイイ」という決心の根拠・経過をもう少し掘り下げて欲しかった。大事なところだったので少し残念に思いました。
華子さんとご家族様、尊いドキュメンタリーを公開して戴き心からお礼申し上げます。

Posted by 梨木 at 2010年12月12日 02:05 | 返信

僕はこの動画しか見ていませんが、華子ちゃんの気持ちがなんとなくわかります。
お父さんがおっしゃった「生きていれば、いいこと。」ってなんだろう?
と逆に思いました。  あの後どういった治療法が残っているのかわかりませんが、ただ何も出来ずに
生きているだけ、動くこともできない、ニコニコしながら自分でおやつを食べることもできない、華子ちゃんにとって‘生かされている’という状況になるのが辛かったんだと思います。
僕もまさに今、抗がん剤をやめるか否かを考えている状況に直面しているのですが、やはり嫁をはじめ
周りの方にしんどい思い?手を煩わせる、そうは思ってくれてないんだろうけど、そちらを考えてしまいます。 それならば、あまり手を煩わせずして死んでいき、思い出の中で元気な姿で一緒に居たいと
考えます。 死なれた時のさみしさ、悲しさは遅かれ早かれ同じ大きさ。ならば、周りを早く解放してあげ、その後ちょっとでも長くいい思い出と暮らして下さい。 と思うのは死んでいく側のエゴなんでしょうか?

Posted by オキシコンチン40改め、オキシコンチン60 at 2010年12月13日 12:23 | 返信

僕はこの動画しか見ていませんが、華子ちゃんの気持ちがなんとなくわかります。お父さんがおっしゃった「生きていれば、いいこと。」ってなんだろう?と逆に思いました。  あの後どういった治療法が残っているのかわかりませんが、ただ何も出来ずに生きているだけ、動くこともできない、ニコニコしながら自分でおやつを食べることもできない、華子ちゃんにとって‘生かされている’という状況になるのが辛かったんだと思います。僕もまさに今、抗がん剤をやめるか否かを考えている状況に直面しているのですが、やはり嫁をはじめ周りの方にしんどい思い?手を煩わせる、そうは思ってくれてないんだろうけど、そちらを考えてしまいます。 それならば、あまり手を煩わせずして死んでいき、思い出の中で元気な姿で一緒に居たいと考えます。 死なれた時のさみしさ、悲しさは遅かれ早かれ同じ大きさ。ならば、周りを早く解放してあげ、その後ちょっとでも長くいい思い出と暮らして下さい。 と思うのは死んでいく側のエゴなんでしょうか?

Posted by オキシコンチン at 2010年12月14日 01:33 | 返信

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