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麻酔の管が外れた
2011年01月13日(木)
20数年前の研修医時代、2年間、手術場で麻酔をかけていた。
ある日、気管内挿管して麻酔器と接続した途端、患者さんの様子おかしくなった。
酸素と笑気が逆に接続されていたのだ。すぐに気が付き、事故には至らなかったが・・・
もう少しで大きな医療ミスになることろであった。
最初は原因が分からなかった。
先輩医師がすぐに間違いを指摘してもらった。
以下のような新聞報道が目についた。
26年前の自分のニアミスと重なる。
医療事故とは、考えられないような単純ミスが多い。
象徴的なのは、患者取り違い事故。
心臓の患者と肺の患者を取り間違えて手術した。
手術室から出るまで、誰も気が付かなかった。
こんな単純なミスが一番怖い。
この患者さんは、今、どうしているのだろうか?
このような患者さん(高次脳機能障害)の患者さんを
外来や在宅で診ることもあるので、気になる。
また、この2人の医師は、いまどうしているのか?
医者を辞めたのだろうか。
この病院では、麻酔医が足りなかったのだろうか?
ならば、病院長の責任も問われるのだろうか?
いまさら、珍しくない事故報道だけど、気になった。
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麻酔管外れ脳障害負わせた疑い 医師2人を書類送検
http://www.asahi.com/national/update/0112/TKY201101120185.html
神奈川県立がんセンター(横浜市旭区)で2008年4月、手術を受けてい
た乳がん患者の女性(47)の人工呼吸を管理する麻酔器の管が外れ、低酸素
脳症になったとして、県警は12日、麻酔医の男(41)=同県大和市=と執
刀医の男(37)=静岡県熱海市=の2人を業務上過失傷害容疑で横浜地検に
書類送検し、発表した。
県警捜査1課によると、08年4月16日、麻酔担当医は女性に全身麻酔を
した後、手術室から退室し、執刀医は退室を認識しながら手術を始めた。手術
中に麻酔器から蛇!が外れ、約18分間にわたり酸素の供給が遮断された結果、
女性は低酸素脳症となり、完治不能の高次脳機能障害などの重傷に至らせた疑いがある。
日本麻酔科学会は指針で、麻酔科医に対して絶え間ない経過観察を求めてい
る。県警は、麻酔科医が長時間手術室を不在にして経過観察を怠り、執刀医も
麻酔医を呼び戻さなかったことが事故を引き起こしたと判断した。- << フルコースのがん患者さん
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この記事へのコメント
毎日、沢山の出来事を記載し関心しています。
そして、医療だけでなく経済環境やニュースも取り入れての内容は、とても勉強になります。
医療ミスについてですが、私の知人の話です。・・20年程前の出来事です。
胃潰瘍と診断され、手術を受け、見舞いに行った時の出来事でした。
胃の手術をされたはずが、どうも下腹部に包帯があり、おかしく思い見せてもらうと胃の部分には包帯がありませんでした。
本人に尋ねると「本当か~」と言っていました。
直ぐに看護師を呼び付けて、どうなっているのかと尋ねると急に真っ青な顔になり、「ちょっと待っててください」といい立ち去ってしまいました。
暫くして、医師も駆けつけ、「ご両親もお呼び下さいませんか」とのこと
胃の手術のはずが、盲腸を切られしまったのです。
本人は、また痛い目をするのかと嘆いていました。
このようなことは、頻繁にあるのでしょうか?
医師は「申し訳ございませんでした。」と言い続けていましたが、本人は、「とにかく痛いところを何とかしてほしい」ということで、また手術を受けました。
「起きてしまってからでは、もう仕方がないから」といい患者本人は納得していたようですが、あまりしっくりした様子ではなかったですね。
他にも、同じような出来事が身の回りにありました。
表に出ていないだけで、多いのではないかと思っています。
人には、間違いもありますが、医療の場での患者の間違いは無い様にしてほしいですね。
Posted by 機械好きの農家 at 2011年01月13日 11:41 | 返信
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