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いつまで「新型」なのか?
2011年01月16日(日)
当院でも増えている。
いつまで「新型」なのか? この素朴な疑問にひとつの答えを頂いた。
神奈川県けいゆう病院の菅谷憲夫先生のお話。
新型インフルは、事実上第二波に入った。
今年の新型も、昨年と同様、H1N1。
もし、H2が出れば、本当の意味での「新型」だが。
では、いつまで「新型」なのか?
季節性インフルは、A,Bとも毎年、変異する。
しかし、新型インフルは、まだ変異していない。
何故か?
新型インフルは、現在、若い人(30~50歳代)と、妊婦がターゲットになる。
若い人の大半がインフルにかかれば、今度は高齢者が残る。
高齢者インフルが中心になった時、それは「季節性インフル」になる。
季節性インフルとなった時に、「変異」が起きるだろう。
それまでは「新型」と呼んだ方が、世間の人は注意を払う。
若い人でも肺炎を起こし亡くなる人もいる。
だから、今はまだ「新型」でいいそうだ。
Q 昨年新型にかかった人は、今年は新型にはかからないのか?
A かからない(はず)。
Q 今から新型ワクチンを打っても意味があるのか?
A 意味があるという専門家と意味が無いと言う専門家がいる。
安井先生は、ワクチン接種後8日目で効果があると言う。
ハイリスク患者さん(妊婦など)は、今からでも打っておくべき。
もしくは、積極的に予防投与をするべき。
Q 昨年打った新型ワクチンは、今年も有効か?
A ワクチンの効果は、半年で減弱する。
昨年新型にかかっていない人は、今年も新型ワクチンを接種すべき。
Q タミフル耐性ウイルスは、人から人に感染するか?
A しない。だから、耐性化などは心配しなくていい。
現在、4種類の抗インフルエンザ薬がある。
タミフル
リレンザ
イナビル
ラピアクタ
イナビルは吸入薬。
血中には入らない。
局所(気道粘膜)で作用する。
やはり、タミフルのデータは良い。
インフルないしインフル疑い、を見たらタミフルの投与に躊躇は要らない。
タミフル耐性ウイルスは、人から人へ感染しない。
ノイラミニダーゼ阻害薬同志の併用は、意味がない。
逆に、効果が減弱する。
クラリスとの併用は、相乗効果がある。
東京女子医大 玉置淳教授
マクロライドは、気道細胞に働き
咳・痰を減少させる。
和歌山医大 山中昇教授
「したたかな」細菌に、マクロライドを上手く使う。
細菌は、すぐに耐性化する。
徳島大学 木戸博教授
気道感染症の重症化と粘膜免疫の関係。
クラリス投与の意義。
インフルは、脳のトリプシンを活性化する。
ATPが減少すれば、ひとは死ぬ。
杏林大学の小林宏行名誉教授。
「エビデンスを作るのが、学会の仕事」
クラリスが世に出て20年。
この薬は、メイドインジャパン。
世界112ケ国で発売されている。
ピロリー菌除菌の時には、「クラリス耐性ピロリー菌」が問題となっている。
しかし、メトロニダゾールによる2次除菌が手軽に行えるようになった。
ならば、気道感染においてクラリスを上手く使うべき。
日本呼吸器学会のガイドラインには、
ハイリスクの風邪症候群(高熱が3日間持続、膿性痰を伴う)には、
クラリス2錠を3日間投与する、と書かれている。
百日咳、非結核性抗酸菌にも適応がある。
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