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今週は寝れません

2011年01月26日(水)

今週は、硫黄島の戦い。忙しくて寝る暇がありません。
深夜まで、講演の資料作りをしていたら、ある施設から呼び出しがかかりました。
2時間ほど虫の息の患者さんを看ていて、疲れたので近くのマクドで休憩中です。
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まるでホームレス。
いや、ホームレスは、マイホームで寝ているが
私はホームにもいないし、ほとんど寝ていない。

深夜まで働き、少し寝ようとしたら、呼び出される。
これの繰り返しで、気が付けば年をとっていた。
医者は体力だけが勝負。

その施設の責任者と看護師に、早朝6時から
「施設での看取り」について押し付け講義をした。
彼らも最近悩んでいるそうだ。

今朝、電話をかけてきた介護士はパニック状態だった。

「どんな状態ですか?」
「どちゃどちゃ言わずに早く来なさい!!
意識が無くなって血圧が下がってるんですよ!!」
あなた医者でしょう?」

「まあ、慌てなさんな。いま向かっているから」
「とにかく早く来てください!!」
2度、怒られた。

着くと、まだ十分呼吸をされている。
仕方がないので2時間、見守る。
私の方が先に逝くように思えてくる。

あとで聞くと、看取りに関して過去に2度警察沙汰になったらしい。
そりゃ、トラウマになるでしょう。
私が主治医であれば、介護士にそんな苦労はかけないのに。

つかの間の仮眠も甘い夢。
しかし肝腎のご家族には昨夜から連絡がつかない。
だからご自家にも帰れない。

「死」にまつわる話で、あっという間に1時間が過ぎた。
私にはまだまだやることがある。
看取りの文化の伝道師になろう。

施設の朝は驚くほど早い。
5時50分に入居者は起きて、職員は動いている。
みのもんたの映像が流れている。

正確には、夜と朝の境目がないそうだ。
一晩中、入居者のだれかが活動している。
介護士さんたちがキビキビ働いている。

不夜城のような、この介護施設。

そういう私も不夜城男・・・








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この記事へのコメント

今日、お世話になりました施設の担当者です。今日は本当にありがとうございました。
先生と夜に電話で話をしていなかったら、その内容を夜勤者に伝えていなかったら、まちがいなく救急搬送をしていたこと思います。いらぬ痛みや苦しみを与えることなく、自然に最後を迎えられてよかったと思っています。
施設での看取りは、難しい問題もありますが、先生から聞いたことを職員に話し看取れる施設になるよう進んでいきたいと思います。
今後もよろしくお願いします。

Posted by 小林 at 2011年01月26日 10:45 | 返信

>私が主治医であれば・・・??

本当にお疲れ様です。
栄養ドリンクが効くものなら、どうぞ何本でも飲んで下さい!
確信犯でやっておられることに、周りが口をはさむのもはばかられる想いですが
ただ皆様達の心身を案じております。

急に呼び出されたと言うことは、長尾先生はその施設の嘱託医なのですか。
読んだ限りでは(良く事情が理解できていないかもしれませんが)
施設のスタッフが救急車を呼ぶ(病院へ搬送)前に、嘱託医に電話してきたのは
良い対応だったのでは。

それに別スレッドで、訪問看護が入れないと嘆いておられましたが
施設には24時間交替勤務の看護師がいるはず。(民間だと区立とは違う?)
毎月長期のショートを利用できるだけでも羨ましいし、恵まれています。
(ケアマネのショート取りは戦争でしたから)
ショートを繰り返していれば、施設の看護師さんとも
アセスメントも信頼関係も出来ていると想像するので
主治医からの「送り」(長尾先生の大好きな連携)がうまくいっていれば
問題ないのでは、と思いましたが。
「私が主治医であれば」とは、そういう意味ですか。

認知症の方や重症の方がいらしたら(頻回の体位交換など)
どこの介護施設も不夜城と思います。
それが病院の不夜城とどう違うのか、知りたい気持ちもあります。

ニーバーの詩ではないけれど、
死なないためにご自分で変えられることがあったら、変えてほしいです!
長尾先生に希望をつないでいる大勢の患者さんのためにも。

Posted by 梨木 at 2011年01月26日 11:48 | 返信

毎日 昼夜を問わずに往診や呼び出しに看取りと お疲れ様ですm(_ _)m
私の近所の おばあちゃんも一昨日 施設で亡くなりました。(99歳で大往生みたいです)
皆お年寄りは 病院や施設で亡くなる人が多いですね。病院や施設で家族がいても家族には看取られずに亡くなって逝くのは悲く寂しい事ですよね(T_T)私は今、お母さんを在宅で看取り訪問看護を使っての在宅での看取り(最期)の大切さが良く解りました。もう、最期が近いと解っているのなら私は在宅で訪問看護師さんの力も借りて家族がいるのならば自宅で看取ってあげた方が良い様な気がします。その人の最期に間に合わなかったと・・・後悔している人もいると思います。出来る事なら、私は最期の時は私自身も自宅でと思っています。苦しみながら病院で色んな検査や治療を受けるよりも、もう治療も何も無いのなら 苦しくても痛くても自宅が私は良いです。大学病院では「その人らしく最期の時を迎えるまで・・・」とお母さんの時に言われましたが私にしてみれば「どこがぁー!!!」と言う感じでしたからね。私は最期は在宅が一番かなぁ(^-^)

話しは変わってしまいますが、2月3日に 甲子園のノボテルで長尾院長先生の講演会が近くであると思って楽しみにしていたのですが 私はその日からペインクリニックの方に入院になってしまうので長尾院長先生の講演が聞けなくて残念です(_ _)

長尾院長先生 講演会や往診や診察と多忙な毎日を送っておられますが 身体に気をつけて長生きして下さいね!! 長尾院長先生が先に逝ってしまう様な悲しい事を言わないで・・・。私 悲しくなってしまいます(; ;)

話しが何だか飛んでしまいましたが ごめんなさいm(. .)m
では また・・・。

Posted by 竹田です! at 2011年01月27日 11:01 | 返信

長尾先生のようなお医者様、というより「人」、見たことありません。
多くの人に共感され、必要とされ、活躍の場を得られていながら尚ご自分の原点を見失われない。
年を経るごとに初心は濁り、見失われていくのが世の人の常だと思うのですが、そのエネルギーはどこから来るのでしょうか。
今どこの世界も改革の時と思うことが多く、その為に情熱を傾けておられる人を見る事がありますが、改革は進める者の意志の強さと現実との戦いですね。焦れば自分が壊れる。
どうか世の患者と家族の為にご健康に気をつけられますように、いつまでもブログに流れる先生の医療の源流が消えませんように、心よりお祈りいたします m(_ _)m

Posted by ママ at 2011年01月27日 06:48 | 返信

当地では2次救急病院の医師不足?で「かかりつけ医」が行政の音頭取りで推奨されている。
開業医が増えた。往診可の医院やクリニックは数えるほどしかない。爺さんや婆さんが朝起きないので
寝床を見に行ったら亡くなっていた、安楽死。いや、とんでもない! 消防署の救急隊は状態を訊いて来ない、即、「警察をお呼びなさい」と。お医者さんも同じ。いわんや時間外はセコム。パトカーは来るは、警察医は来るは、で、結局は総合病院に息のあるうちに行くほかなぁい!!

Posted by さすらいの、、、 at 2011年01月28日 05:15 | 返信

お疲れ様ですf^_^;
看取りというものは、最初はなんだか、神聖なもので、
心をえぐられるような感じがして、
しかもしばらく続いたものでした。

しかし、あまり続くとこれはいかんのですが、
だんだんとこう…待ち時間のようになってしまう気がします。

先生のような努力をお聞きして、自分も頑張らなければと思いました。
何卒ムリはなさらぬよう……。

Posted by k1sh at 2011年01月29日 11:22 | 返信

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