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4月4日の南相馬
2011年04月05日(火)
今起こっていることは、メンタル不調、
そして海への垂れ流しの恐怖。
4月4日(月)本日の相馬市・南相馬市(医療機関を中心に)
本日は、薬局の状況を確認しながら公立相馬総合病院へ午前中から行きました。朝のミーティングなくなったので院長のところへその後の状況を確認したかったのだ。病院としては、平静を取り戻してきており、精神科の外来が順調にいけば特に問題はないということだった。しかし、南相馬市の状況は、注視せざるをなく、本日から4病院が外来診療のみを開始するのだが、その結果、入院を必要とする患者がいた場合、どこでその患者を受けるのかが問題となるのである。相馬市の2つの病院で全てを受けるのは物理的に無理である。南相馬市に入院施設と用意するしかないところだが、全ての患者を他の医療施設にお願いして引き受けてもらった医療機関が、その患者を引き取りもしないうちに新規の患者を受けることができるのだろうか。
今週の水曜日の夜、相双保健所で地域の病院の今後のあり方等について病院の代表に集まっていただき話し合いをすることになっている。その結果についても注目である。
午後の精神科診療の前に医師会臨時診療所へ行こうと外来を通りかかった時、精神科の藤井医師に捕まった。朝から来院して、問題をおこしている患者がいるというのだ。藤井医師は、避難所の巡回の途中で病院から呼び出されたということだった。指定された外来に行ってみると、ハイテンションで話し続ける患者がいた。初めて会う患者の心と解きほぐし落ち着かせるまでに30分以上を要した。そうしている間に、もう一人飛び入りの患者が舞い込んだ。私は、医師の処方する医薬品の在庫を薬局と連絡を取りながら調整して処方可能薬局に患者を誘導することにした。午後からは、医師がもう一人増えて患者に対応したが、15人の患者を診察するのに4時までかかってしまった。初診の精神科の患者の難しさを改めて思い知らされた。
夕方、立谷相馬市長を訪ねた。相馬市に流入する児童生徒の対応を決めたということであった。南相馬市からの方々については、相馬市内の旧学校設備(今は使用していない)を南相馬市にレンタルするので、南相馬市で対応すること。その施設には現在、南相馬市からの避難者が生活しているので、その受け入れ先は南相馬市で探すこと、というものであった。南相馬市が方針を示さないので、やや冷たいかもしれないが仕方がない。自主避難であることのみで、各生徒や児童の親に全てを任せるというのは、あまりに無責任な対応であるといえる。義務教育とは、教育を受ける権利を保証するもので、これは国の責務であり、このままでは、今後大きな問題となると思います。
夜、相双保健所へ行ってきました。住民のスクリーニングに追われていました。20km圏内の立ち入りを規制しようとする国の動きに対し、20km以内に家や事業所を持つ方々が次々に戻り、必要な物を持ち出したりしているようだ。そのことによって被爆等していないことを確認し、証明しないと、入れない避難所や会社があるのだそうだ。今日だけで500件を超える検査が行われているというから驚きである。しかも、一人の異常者も出ていないのである。
南相馬市等20km~30km圏を基準として、それよりも放射性物質のレベルが高い地域を新たに屋内待避に指定する考えが浮上していると聞く。そのまま、適用したら福島県は、県自体が完全機能不全になってしまいます。中通りの多くの町が30km圏内と同レベルまたはそれ以上になるでしょう。そこの、物流が麻痺する。学校が閉鎖され、児童生徒がその外に避難して授業を受けるなんて、実行不能であると考えます。そのリスクも負担も想像を大きく超えるでしょう。
それより、放出されている放射性物質の種別と量、含まれる割合、半減期を明確にし、わかりやすく住民に伝えることによって、無用な不安を取り除き、自主避難なる地域を解消することが、正常化への最もよいアプローチだと思います。
同様に、海に放出している低レベルの排水という物も、何がどの割合で含まれ、半減期は何年なのか、具体的に示し、排水口からの距離別による採水と検査の結果を正確に国民に知らせる義務が国にはあると考えます。
専門の方の意見を、是非お聞かせいただきたいと思います。お願いいたします。
尾形眞一
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