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右翼の反原発

2011年04月14日(木)

トイレの神様の時に続いて、井上政典氏が書かれた文章を紹介したい。
驚くべきことに、やはり右翼の反原発がいた! 竹田恒泰氏。
何から何まで私の考えと似ている井上氏に、お礼メールをした。
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◎井上政典  【原発は日本に必要なのか?竹田恒泰先生のお話を聞いて】

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 昨日は、ご縁をいただいて竹田恒泰先生のお話を聞く機会がありました。もうご存知の方も多いと思いますが、明治天皇の玄孫で、慶応大学の講師や作家をされている、元皇族の方です。

 

 話は軽いタッチで、でもマシンガンのように矢継ぎ早に進んでいきます。

 

 この大震災によって、日本人が今まで忘れていたあの感覚を思い出されたとおっしゃっていました。その感覚とは、私ごとを後回しにして、公(おおやけ)を優先させることです。

 

 いつも私が主張している背私向公の考え方です。

 

 竹田先生の友人がトラックに救援物資を積んでここは誰も来ていないだろうと思って米や味噌を届けに行くと、その避難所の方が『申し訳ありません。とてもありがたいのですが、ここはまだなんと大丈夫です。できれば、もう少し行ったところに別の避難所がありますから、そこに持って行ってやってください』と言われ、次の避難所に行くと、また同じことを言われたそうです。

 

 次々にそう言われてやっと11箇所目で本当に何も物資がなく、困ったところに行き当たり、ようやく救援物資を届けることができたそうです。

 

 しかし、別な場所にもっていってあげてくれと言われた避難所も、一日二回の食事で今日と明日の分がある程度しか備蓄がなかったと二三日後のテレビの報道で知ってびっくりしたそうです。

 

 自分も大変だけど、それ以上に大変な人を思いやる心を思い出したのです。これは日本の神様がこのままだと私利私欲の日本人ばかりになってしまう。そうすれば、国としての日本は残るだろうが、古来よりご先祖様から受け継いできた日本文化を持った神州日本はなくなってしまうから、それに大きな警鐘を鳴らしたのだと言われていました。

 

 この警鐘が日本でもっともその日本の心が残っている東北地方に起こったことは何らかの意味があると思っていいのではないでしょうか。

 

 たくさんの尊い命が失われました。彼らは旅立ったのです。そして私たちは残っています。この残った私たちがこの国難にどう立ち向かうのかが今後の課題となってくるのです。

 

 近代合理主義で凝り固まった日本人の頭にガツンと衝撃をくらわし、渋谷のこれ以上にアホな人間はいないと言う金髪の立っていて、男の癖にガングロで白いリップを引いている東北地方出身の若者が、ちゃらいしゃべり方で

 『親とは縁を切っていたのですがぁ、今度の震災で実家に電話したんですよぉ。そしたらこっちは大丈夫だけどお前もがんばれと言われ、何かをしなければならないと感じて、今度ぉ、ボランティアに行こうかと思ってるんすよ』

 と言っているのを聞いて、外見は変わってないが、内面は確実に変わっていると感じたそうです。

 

 これまでの日本人が向かっている方向から、この大震災で大きく変わってきました。それは日本人だけを変えたただけでなく、CHINAや韓国などの日本を良く思っていない人たちの心も変える力がありました。

 

 日本の不幸を喜ぶ心無い書き込みがあると、それに対して普通のCHINA人から徹底的に攻撃され、日本人の精神性の高さを賞賛する書き込みであふれました。これは今までどんな教育でもなしえなかったことではないでしょうか。

 

 日本は確実に和に向かって戦後初めて動き始めました。その伝統的な日本の考えを持って復興をしていけばすばらしい日本が再建でき、それが亡くなった人たちの魂に報うことになるのではないでしょうか。

 

 と、ここまでは古事記と神話を大切にしていこうという話でした。

 

 それから後半がびっくりしました。

 

 彼は反原発だったのです。いままで左翼の反原発は大勢見ましたが、竹田先生は自分で右翼の反原発は私一人だと言われているほど、珍しい存在ですし、話も説得力がありました。

 

 慶応大学のときは、法学部出身ですが、原子力行政などを中心に研究され、横浜のことぶき町というドヤ街に毛布をもって路上生活者に会いに週一行っていたそうです。

 

 何をしにいくかというと、原子炉を止めて清掃をするときに入れる労働者はほとんどこういうところから調達し数分の仕事で二・三万のお金が与えられ、でも、一週間もすると体に変調をきたすためにやめてもとのドヤ街に戻っていくそうです。

 

 私もはじめて聞きました。ちなみに、竹田先生の周りは左翼ばかりでしたが、自分と接する人間をすべて右翼に転向させたと豪語されていました。

 「それは簡単ですよ、なぜならば左翼の学生は天皇陛下がどのような思いで国民のことを思われているかわからないためにそうなっているのであって、きちんと伝えればわかってくれるんです」と言われていました。

 

 原子炉の説明やチェルノブイリやスリーマイルアイランド島での事故の原因などを細かくお話されていましたが、結論は;

 「自然界にないものを人間が作り出し、それを制御しようとしているのが原発であり、これは自然と調和しようとする日本人の考え方と遊離している」と主張されました。

 

 むむ、一理あると思いました。そして畳み掛けるように、

 「原発には幾重にも安全装置がつけれられています。その安全装置をつけるのは、原子炉が危険だからです。もともと安全なものは何にも安全装置などついていません。それは自然界にないものを人間が作り出したからです。キューリー夫人も『神の領域を侵してしまった』と言ってなくなったのはそのせいです」

 

 と言われ、私は元来、原発は必要悪だと思っていました。原子力発電は石油資源がない日本にとって必要なものであると思っていました。でも、昨日の話を聞いて、自分の考えを変えました。

 

 「日本は原発を将来的に廃止すべきだ」と思うようになりました。

 

 自然のもので汚染しても、しばらくたてば自然に帰ります。でも、人工的に作り出した放射能は何万年立っても自然に帰りません。つまり福島原発の辺りはもう何百年も人間が住めない場所にしてしまったのです。これは土地土地におられる日本の神様を冒涜したことと同じになります。

 

 しかし、すぐには脱原発ができません。でも今後作らないことはできます。

 

 尖閣諸島近辺の海洋資源をきちんと開発し、その資源を使えば日本の技術だったらエネルギーを賄うことができます。

 

 電気でお湯を沸かさず、ガスで沸かせばこれほど熱効率の良いことはないのです。東電を叩く前に、自分の身の回りの環境を考えて、電気、ガス、太陽光などのエネルギー源を多様化することが必要な時期に来ているのではないでしょうか。

 

 オール電化ほど、今回の震災で無益だと実感された方は多いと思います。3時間のマシンガントークをここに書くことはできませんが、この竹田恒泰先生は今後注目すべき人だと思いました。

 

 ただ、誤解のないように書き添えますが、核兵器と原発はまったく違うものだと言っておられ、核武装の是非は今回はまったくありませんでした。といういより、先生は核兵器は必要だと思っておられるようでした。

 

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この記事へのコメント

お疲れ様です。
病気により療養中の身ですが、長尾院長のブログを拝読させて頂く度に、心から尊敬できる大人の存在に安心させられます。仕事の方は、いつ復帰できるか分りませんが、体調の方は徐々に戻りつつあります。将来の日本という国を見据え、子や孫と未来に希望が持てる国を作るために、各々が今自分に出来る事を懸命に行う事が、明るい将来を切り開くために必要なことであると改めて感じさせられた,今回の自然災害でした。
 日本に住み、今回の災害により亡くなられた方々の命を無駄にさせない為に、もう一度、真の平和・平等・自由という言葉の意味を考えないといけないと感じました。

Posted by 前島 敏之 at 2011年04月15日 07:34 | 返信

はじめまして。私も右派反原発の人間です。
ネットやメディアに接していると「反原発は左翼」という考えが満ちていて「そんなきれいに区分けできないよ~」と思っていました。
そこで「右派 反原発」と検索しこちらのページにおじゃま&コメントさせていただいたしだいです。
記事を読ませていただき、「あ、竹田さんもなんだ」と知りほっとしました。
ありがとうございました!

Posted by しん at 2011年05月10日 09:39 | 返信

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