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長淵剛の「復興」
2011年04月18日(月)
その名も、「復興」
井上政典氏の書かれたブログから、転載させて頂く。
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◎井上政典 【長渕剛に憎たらしいほど男気を感じる!】
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歌手の長渕剛氏が震災復興にあたっている自衛隊員を慰問している姿がテレビに映し出された。
17日に石巻を訪れ、被災者の方々に生歌を披露し、次に松島基地を訪れ1500人の前で魂のこもった歌を熱唱したそうです。テレビに映し出された長渕剛の姿は、同じ年の私よりもずっと若々しく、その歌声やギターのかき鳴らす音がどんどん被災者や自衛隊員の心にしみこんでいる様子がありありと映像から伝わってきました。
うらやましい!と思ったのは私だけでないでしょう。日本中の人々が東北の人々のために何かをしたいと思っているさなか、ギター一本であれだけの人を感動と興奮のるつぼに追い込めるなんて・・・。
鹿児島出身で警察官の息子の長淵氏が使命感を持って任務に当たる自衛隊の皆さんの慰問をすることは、あまり抵抗のないことかもしれませんが、芸能界の誰もしていなかった自衛隊への支援をこういう形でしたことには大変意義があることだと思います。長い間不当に日陰者の立場に追いやられていた自衛隊がやっと大手を振って世間を歩けるようになって来た証左ではないでしょうか。
今までも、PKO活動やアフガン復興支援、洋上給油活動、そしてソマリア沖の海賊退治等、日本の国益になるような任務を日本のマスコミの歪曲した報道にもかかわらず、黙々と高い士気と確実な任務遂行成果を残してこられた隊員の皆様がやっと国民に認知されたと嬉しく思います。
今回の長淵氏の活動も、テレビ朝日の「モーニングバード(スーパーモーニングの後から始まった番組)」で取り上げられました。このプロデューサーは明らかに今までと違って自衛隊を正面から、そして敬意を持って取り上げていると思います。この前の番組のこともご紹介しましたが、テレビ番組としては震災の最初のころから自衛隊の活動をきっちりと報道した番組です。
自衛隊を慰問する前に避難所を訪問して被災者とともに歌う長淵氏もきちんと流し、一緒に歌った被災者の男性が流れる涙を隠そうともせずに「元気をもらった、復興しなければと改めて思った」と言う場面も出していました。
その後で、自衛隊の基地の慰問の映像を流しており、自衛隊を慰問した長淵氏をちゃんと気遣った番組構成になっていると感心してみていました。この番組のプロデューサーやディレクターの長淵氏と自衛隊に対する熱い思いが数分間の映像の中からきちっと読み取れる内容で、素直に感動し、この長淵氏がかっこいいと思った次第です。
いくら鍛えているからといっても生身の人間です。その人たちが寒風吹きすさぶ中、膨大な瓦礫の中から骸(むくろ)と化したご遺体を見つけて、丁寧に運び出す作業は大変困難なもので、自衛隊員の心のケアも必要だと思っていた矢先の長淵氏の活動でした。できれば全隊員に聞いてほしいと思ったのは長淵氏本人と隊員を指揮する部隊長の方々だったのではないでしょうか。
心のこもった慰問をしてくれた長渕剛さん、本当にありがとう。テレビの映像しか見ていない私にもこみ上げる熱いものを感じました。そして、長淵氏が作詞した復興という歌の詩をみて、なみだがあふれました。
全文を掲載します。
「復興」
憎い
憎い
私は 自然が憎い
憎い 憎い 私は 海が憎い
たわむれ 優しく 大きく 父のような海だったのに
恐くて憎くて たまらない 許せない 絶対に許さない
こんなに あなたを 愛して 生きてきたのに
なぜ 海よ あなたは 私たちを壊す?
なぜ 何もかも奪い去る?
なぜ こんなにひどい事をする?
私たちが 何をした?
私たちの営みは
先人たちの教えを守り
繁栄に あぐらなど かかず
せっせせっせと汗水唾らし
大地と海に敬礼し漁に出た 畑も耕した
陽が沈む水平線に しあわせの涙を少しだけ流し
ささやかな営みに 家族と笑い
白き鳥のさえずりを追いかけ
嘘をつかずに懸命に生きてきた
なのに海よ なぜにあなたは私から全てを奪った?
私たちが狂ったのか 全て悪いのは私たちなのか
いいや! ちがう! 決してちがう! 私は言おう
地球よ 貴様が狂っている あなたが 狂っている
あなたに わかるか?
あなたに私の想いがわかるか?
小高い丘の上から
ただそれを見つめることしかできなかった無力な私の想いを
私たちの親が… 友人が… そして
愛する我が子が…
犬の太郎も家も机も写真も何もかも
貴様が犯した濁流に飲み込まれた
私は… 私には…
そんな私の想いに海よ あなたは何と答えてくれるのですか
海よ 貴様は どう答えてくれる?
どう答えるかと聞いているんだ!
そうやって ただ黙り
何もなかったように今日もおだやかをよそおっている
はっきり言おう
いいか 海よ
私たちは貴様から決して逃げはしない
私たちは連帯という武器を今 首にかけ
静まりかえった貴様のふところへ
壊れた船であろうとも さらに両の手で漕いで生く
私たち人間の力をみくびると
ただではおかない
そして さらに
私たちは強固な絆を結び
まもなく立ち上がる
そして叫ぶ
家族を返せ!
友を返せ!
家を返せ!
ふるさとを返せ!
犠牲になった命の破片を
高らかな怒りの帆に吹き付け
今 狩りに出かける
自然よ 海よ 大地よ 空よ
覚えておくがいい
俺たち漁師は 貴様が思っているほど弱くはない
私たち農夫は 貴様が思っているほど軟ではない
屈強な精神と肉体に
まもなく「覚悟」を宿らせる
そして怒る わめく 叫びちらすのだ
『生きる覚悟があるのだ!』と
一国心中などなるものか!
今こそ このむごたらしい現実を直視したからには 瞳をそらさず
ゆっくり立ちのぼってくる生き物の息吹に手を打ちならそう
どんなにささやかでもいい
勇気ある小さな者たちを どんどんグングンたたえるのだ
共に拳が上がったら 一目散に駆け上がれ
生存せよ!の方向へ駆け上がり
立ち向かうのだ
たとえ それが自然という憎き相手でも
私たちは決してひるまない
憎くても
怖くても
許せなくても
それでも
私たちは あの場所を
この国を
愛してやまないのだから
音楽家 長渕 剛
いかがでした。言葉の力がこんなにあるとは思っても見ませんでした。この詩を国会で不毛な質疑を続けている政府や国会議員はぜひ読んでください。すばらしいふるさとを復興するという想いが凝縮されていませんか。何かを感じるはずです。
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この記事へのコメント
今朝、ボランティアに出かける前、偶々、TVで見ました。その瞬間、「やられた」・・。被災者の事は一生懸命心配してはいても、そして自衛隊や警察・消防・米軍などの支援して下さっている事に感謝はしても、慰問・激励・感謝の訪問までは思っていませんでした。私は、自衛隊員の前で歌う「乾杯」の一部しか聞けませんでしたが、心から「素晴らしい」と、感動しました。色々と沢山の情報が、目に、耳に入ってきますが、本当に、皆さん、良くやって下さっています。皆さんに、「心から、有難うございす」。
Posted by 小澤 和夫 at 2011年04月18日 04:55 | 返信
さすがにこれはすごいと思いました。
長渕剛の歌の力って魂の叫びだから
本当にこういうときにものすごく響く
この歌詞も正直すごいとおもいました
Posted by きみきみ at 2011年04月19日 12:06 | 返信
アメリカ在住なので、義援金とサイトで募集されていた手作りのスクールバックを送ることしかできない歯がゆさに苦しんでいました。このビデオを見た時はだただ感動の涙しか出ませんでした。普段の長淵さんを見ていたときは、暑苦しい男気しか感じませんでしたが、気持ちが変わりました。すごいとしか言いようがない。そして自衛隊の皆さんありがとうございます。
Posted by 遠くから at 2011年04月19日 11:15 | 返信
不覚にも涙があふれた。
これが音楽家、詩人の力なのでしょう。
Posted by ウエッティ at 2011年04月20日 11:15 | 返信
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