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福島には、報道機関は30キロ圏内にはいないということを今日知りました。昨日その圏内を越えてまず感じたのは違和感でした。ぱっと見は倒壊している建物もなく、車も量は少ないものの通っています。ただ、人がいない。建物から人のいる気配がなく、通りを歩く人の姿が見えません。

また、原発のまわりに病院が固まっているという経緯もあり、七つあった病院のうち三つが閉鎖されています。今日伺った南相馬市立総合病院では、避難区域に指定されたために現在患者の受け入れができない状況です。本来ならば避難区域外であったかもしれないにもかかわらず、入院患者を搬送せざるを得ず、本来ならば受け入れる救急外来患者を転送しなければならなかった先生方の苦渋の決断は、同じ一医療者として苦悩があったことが偲ばれました。

その後海岸沿いで目にしたのは、津波で何も残されていない土地を歩く1人の女性でした。家があったと思わしき場所には赤い旗が立っており、かける言葉すらも見つかりませんでした。

勿論海岸沿いは上記のように津波の被害が尋常ではありませんでしたが、二日滞在していただけでも福島県は原発が未来にもより影を色濃く落としていることが肌身をもって感じられます。

拙い文章で申しわけありませんが、福島県の現況が少しでも伝われば幸いに思います。