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気仙沼市本吉町
2011年05月01日(日)
公園の海岸に立つ慰霊碑の高さを乗り越える津波が来た。
墓石は全滅だが、どこも神社は残っている。
気仙沼市本吉町の海岸近くで、一人の老人に会った。
シニアカ―を乗り捨て一生懸命に瓦礫の処理している。
彼の家も畑も防波堤を軽く乗り越えた津波で流された。
過去に津波を襲った教訓を基に、少し高台に家を建てた。
しかし今回の津波は、彼の想像を遥かに超えていた。
80年間かけて築いてきた形あるものを一瞬で失なった。
自分で棒を持って、台車を押して、黙々と作業。
間一髪で逃げて助かり現在は子供さんの家にいる。
少し会話を交わすうちに、関を切ったように話し出した。
脳梗塞のため、言葉は少し不自由。
すると突然、目から涙が溢れ出た。
そして「あと考えるのは、死ぬだけだ」と。
思わず抱きしめてしまいまった。
80歳を超えた人がどんな気持ちで瓦礫を触っているのか。
彼の涙はさらに止まらなくなり、鼻水も加わった。
海岸にそびえ立つ慰霊碑が虚しく残っている。
遠くから写した写真を見て欲しい。
の高さまでの津波が来たとは、信じ難い。
その下のお墓は流されている。
高台に立つお寺の観音様が、かろうじて見ている。
何故か、どこもお寺や神社はなんとか無事。
琴平神社もギリギリ無事だった。
おみくじもそのまま。
神社は、長い歴史の経験則で建てられているのか。
本吉病院では、4月末で徳州会の医師らが引き揚げて、
新しい医師が来られたところだ。
北海道の黒松内町国民健康保険病院院長、寿都医師会会長の
秀毛寛己先生と少しお話をした。
昔、尼崎でも働いていた先生だった。
5月1日から9にまで診療されると言う。
「もっと早く来たかった」という思いは私も同じだ。
本吉病院、病棟は閉鎖されている。
空いた病室で生活されている。
この病院は管理者不在。
救護所の扱いだという。
ご苦労さまです。
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この記事へのコメント
ここは叔母のお墓の場所でした。
実家の父は見つからないし この場所も 周りもすべて悲しくて。
きっと一生立ち直れません。
Posted by まみ at 2011年10月27日 10:14 | 返信
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