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いわき市の4人が無事出発
2011年05月23日(月)
20日の毎日新聞にも、紹介して頂いたばかり。
あっと言う間の2ケ月間。いろんなことがあった。
この2ケ月間、クリニックの隣に疎開して来られていた
いわき市の新妻さん夫妻、佐藤さん夫妻とお別れです。
今週末に、いわき市に帰られます。
一緒にお花見をしたり、
いろんなお喋りをしたり、
本当に楽しい時間を過ごしました。
彼らは尼崎の町を気にいってくれました。
お世辞では無く「住みたい」、と言ってくれました。
本当に嬉しいことです。
私も、いわき市がどこにあるのか、初めて知りました。
あまり報道されていませんが大変な状態であることも。
お互いに、初めて知ることだらけでした。
震災が無ければ、尼崎市民といわき市民が出会う事は
絶対に無かった。
そう考えれば、まか不思議なご縁です。
新妻さんは、自宅が津波で完全に流されました。
しかし、その後どうなっているのか知りません。
身内の人が報告してくれるだけだそうです。
所有されているアパートを仮設住宅代わりに借り上げたい
という依頼書が、尼崎にいる彼らに届いていました。
沢山の調査項目が書かれています。
なかでも「耐震基準をクリアしているか?」
との質問に、どう答えるか困ってられました。(写真)
そんな用事もあり、いわき市に帰ることになりました。
といっても、自宅はありませんから仮住まいになるそうです。
このように、実は、いわき市も被害が大きかったのです。
現在は、原発周囲の町の受け皿でさらにまた大変です。
途中で家族の所に寄ったり、足の悪い方がいるので、
いわき市から、わざわざタクシーを呼びよせるそうです。
10万円以上の交通費がかかります。
私があれほど呼びかけた「被災者交通無料パス」は、
http://blog.drnagao.com/2011/04/post-1424.html
永田町の政治家たちには、何の興味も無いようです。
今後、復興や仕事探しのために移動は大きな課題です。
全てを失った被災者に、移動手段という現物給付をする提案の
どこがダメなのでしょうか。
少なくとも、いわき市の4人は、望んでおられます。
偉い人たちは、県外への人口流出を心配しているのでしょう。
しかし、絶対にそれはありません。東北人は郷土愛が強い!
移動の自由を保障することは、イコール故郷を捨てないこと。
移動が自由に出来ないから、移住してしまうのです。
自由にできれば、故郷に「通勤」もできるのです。
どうしてそんな想像力も無いのかな・・・
もし無料なら、彼らはまた、尼崎に来れます。
タクシー代に20万円も払うなら、2度と来れないでしょう。
いまこそ、交通費問題が大切だと思うのですが・・・
私のブログには、現在、145人の書き込みを頂きました。
http://blog.drnagao.com/2011/04/post-1437.html
そんな淡い期待を抱きながら、もう少し呼びかけてみます。
長い闘いです。
長い闘いだからこそ、移動問題が大切なのです。
そして、日曜日、彼らを見送ります。
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