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今後の医療と介護
2011年07月16日(土)
もっとも、菅総理がやっていることだから、その信ぴょう性は???
しかし、現実には、確実にこの方向に行くと思います。
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●一歩一歩(7/13掲載)
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「社会保障・税一体改革 各論(1):医療・介護分野の改革」
前回のこのコーナー(*)では、この社会保障・税一体改革の背景と改革
案の全体像のポイントを御紹介させていただきました。
今回は、この成案に盛り込まれた医療・介護分野についての改革案を御紹
介したいと思います。
<日常に必要な医療・介護は日常の生活圏で>
まず、医療・介護サービスの現状について、皆さんはどのようにお考えで
しょうか?
例えば、救急車を呼んだのになかなか搬送先が決まらなかったとか、高齢
の方を自宅で介護しようと思っても、家族だけでは、なかなか続けていくこ
とが難しく、支援してくれるところが必要だ、といった話を聞かれることが
あるかもしれません。
こうした現状を改善するため、「日常生活に必要な医療・介護は日常の生
活圏で」との考え方で、おおむね1つの小学校や中学校が所在する地域ごと
で、日常に必要な医療・介護サービスが継続して提供される体制(図1)を
構築することを、今回の改革案の柱としています。
これにより、万が一の時には、すぐに適切な病院で診療を受けることがで
き、また、家族で在宅介護を行う場合に、ヘルパー等の必要な支援を円滑に
受けることができるようになります。
<病院の役割分担と機能の強化>
また、病院での医療サービスは、患者の方々の状態に、より適したもので
なければなりません。
例えば、交通事故などによる大けがや脳卒中などの病気で緊急の治療が必
要な患者の方に対しては、医師や看護師が中心となって、様々な設備の整っ
た病院で手術などを集中的に行うことが必要です。
一方で、大けがや病気からある程度回復して、日常生活に復帰するための
リハビリを行う患者の方々には、リハビリを手伝う理学療法士といった方々
によるケアが必要となる場合もありますし、慢性期の病気の方に対しては、
治療よりも日常の生活のケアが必要な場合もあります。
このため、今回の改革案では、病院の役割分担をより明確にし、患者の方
々がそれぞれの状態に応じて適切なサービスを受けられるような体制を構築
することも目的としています。
<「施設」から「地域」へ、「医療」から「介護」へ>
日本では、諸外国と比較して、病院のベッド数が多い一方で、ベッド当た
りの医師や看護師等の職員数が少なく、平均の入院日数が長くなっている、
といった課題があると言われています(図2)。
こうしたことから、病院の役割分担の明確化を進め、救急医療などの分野
に資源を集中的に投入しつつ、リハビリや慢性期医療も強化しながら、在宅
医療の充実を進めることで、患者の方々の状態が回復し、できるだけ早く退
院をして住み慣れた地域で日常生活に復帰していける体制づくりを進めてい
くことが重要です。
そのため、今回の改革案では、『「施設」から「地域」へ、「医療」から
「介護」へ』との考え方の下に、医療機関や介護サービスなどの適切な連携
により、患者の方々に対して入院からリハビリ、地域での介護などといった
切れ目のないサービスを提供する体制(地域包括ケア)を整備していくこと
としています。
<安心して生活できる社会を支える保険制度の強化>
日本では、医療や介護を利用する場合には、国民の皆様がいずれかの保険
制度に加入いただき、その費用の一部を負担するだけでその他の費用は保険
料や税金で賄う制度を採用しています。
この保険制度についても、以下のような問題点が指摘されています。
・最近、サラリーマンを対象とする医療保険(被用者保険)に加入できな
いパートなどの非正規雇用の方々が増加していること(図3)。
・がん治療などの先進的な医療の発達によって個人の方の医療費負担が増
大していること(図4)。
・高齢者の医療費を、社会全体で支え合う仕組みの中で、現役世代の方々
の負担が増大していること(図5)。
・収入が少ないことにより保険料を負担できない方々が増加しており(図
4)、保険制度の財政運営も悪化していること。
・介護サービスの利用の増大に伴い、介護保険の保険料負担が増大してい
ること(図6)。
こうしたことから、今回の改革案では、被用者保険の対象者の拡大や、高
額な医療を受けた場合の負担の軽減、高齢者医療制度の見直し、医療保険の
財政基盤の強化、費用負担能力に応じた介護保険の負担の見直しといった施
策に取り組むこととしています。
<医療・介護制度の効率的な運営>
言うまでもなく、現在、国や保険者の財政は大変厳しい状況です。医療・
介護の保険制度は国民の皆様からの保険料や税金によって賄われているもの
ですから、できる限り効率的に運営をして、今後の国民負担の増加をできる
限り抑えていかなければなりません。
こうした観点から、生活習慣病の予防やリハビリなどの介護・重度化予防
に積極的に取り組むことにより、国民の皆様の健康を維持し、結果として必
要となる医療・介護の費用を抑えることも重要な取組です(図7)。
このような予防事業の他にも、ICT(情報通信技術)の活用による業務
の効率化や、特に必要もなく多くの病院を受診したり、飲み残してしまうぐ
らい多量の薬を処方してもらったり、といったことを無くして、患者の方々
が必要な時に適切に病院を利用していただくことも重要です。
こうした取組により、保険制度の健全な運営を確保していくことも重要な
改革の柱となっています。
* 7月11日掲載「一歩一歩」(社会保障・税一体改革 成案まとまる!)
http://kanfullblog.kantei.go.jp/2011/07/20110711-2.html
※ 図1:地域包括ケア(イメージ)
http://kanfullblog.kantei.go.jp/kanfullblog/p/p201107141.jpg
※ 図2:急性期医療の平均在院日数(1995-2008)
http://kanfullblog.kantei.go.jp/kanfullblog/p/p201107142.jpg
※ 図3:非正規労働者の増加
http://kanfullblog.kantei.go.jp/kanfullblog/p/p201107143.jpg
※ 図4:国民健康保険の現状(医療費負担の増大、滞納世帯の増加)
http://kanfullblog.kantei.go.jp/kanfullblog/p/p201107144.jpg
※ 図5:高齢者医療の現状(増大する現役世代の負担)
http://kanfullblog.kantei.go.jp/kanfullblog/p/p201107145.jpg
※ 図6:65歳以上が支払う介護保険料〔全国平均(月額・加重平均)〕
http://kanfullblog.kantei.go.jp/kanfullblog/p/p201107146.jpg
※ 図7:市町村の予防事業の効果の例
http://kanfullblog.kantei.go.jp/kanfullblog/p/p201107147.jpg
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発行:内閣官房内閣広報室(〒100-8968 東京都千代田区永田町1-6-1)
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この記事へのコメント
長尾先生、お疲れ様です。
久しぶりにブログを拝見、大変さが見えます。先生の研修を受けた、地方の市民病院の地域連携室の看護師兼SW兼ケアマネです。
退院後のかかりつけ医への逆紹介が進みません!!
退院カンファレンス進めると、、ケアマネが逃げます!!
「入院させといて」「転院で」「入所でしょう。在宅でないから関係ない」
退院後、医療依存度が高くなる、訪問看護が必要になる、医者が入る、、等でも、、、
10年前、私がケアマネしていた時は「早く病院から退院させないと弱る!自宅に帰れなくなる!」と外科医に「早く食べさせて、尿管抜いて、座らせて」逆指示して怒られたけど、、
まあ、介護者も患者も変わってきているのでしょう。。
生保の患者さんの徹底的な治療と入院の繰り返し、一生懸命働ク人は治療を拒否して帰る!働かないと食べられない!と、
おかしいけど、いちいち腹を立てていてはこちらが倒れます。。それなりに、、暑中お見舞い申し上げます。
Posted by imo at 2011年07月16日 03:22 | 返信
包括的24時間ケアシステムの話を聴きにいってきましたが、聴けば聴くほど絵にかいた餅状態で、それより、既存のヘルパーステーションの規制の緩和や小規模多機能のさらなる拡充及び単価の値上げ、小規模多機能のケアマネだけでなく、外部ケアマネが入ることによる公平公正な状態でのサービス提供を進めていく方がずっとずっとお金もかからず、循環すると思います。
Posted by きみきみ at 2011年07月16日 04:09 | 返信
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