- << 復興祈願・相馬野馬追・出陣式
- HOME
- 防衛医大の医学生と >>
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
緊急震災医療シンポジウム
2011年07月23日(土)
専門家が様々な角度から今回の災害を振り返った。
橋本先生のタバコの話と、前田先生のPTSD対応の話が印象に残った。
1 震災ストレスと循環器疾患予防
-阪神の経験を東北に活かすー
自治医大 苅尾七臣教授
2 震災時の脳卒中予防
熊本市民病院 橋本洋一郎先生
3 被災者が抱える精神医学的困難について
久留米大学 前田正治先生
4 災害と感染症予防
東北大学 賀来満夫教授
苅尾先生は、阪神の経験を東北に活かす術を
循環器専門医の立場から解説された。
橋本先生は、タバコの問題を大きく取り上げられた。
タバコはクモ膜下出血を増やす。
被災地での脳卒中が増加しないための禁煙を強調された。
前田先生は、PTSDの専門家。
ハネムーン期を過ぎ、うつの時期に入った。
彼は、今後の自殺の増加を懸念された。
やってもやっても報われないと
6ケ月~12ケ月後の自殺が増えるだろう。
コミュニテイの崩壊がそれを増す。
自殺者数は表に出ない。
避難所を出たことろが危ない。
もともと、東北は自殺が多いところ。
災害弱者が危ない。
放射能の不安。
風評被害と経済的ダメージ。
政府や東電に対する不信、情報不安。
サバイバーズギルド
行方不明者が多いという苦悩
うつの増加は必至。
頑張ろうではなく、休もう。
遺体収容関係者や医療者のPTSDも心配。
ボランテイアに行っても、無力感にさいなまれる人も多い。
悲嘆ケアの専門家が少ない。
そういえば、今日、旦里という町で、悲嘆ケアの専門家が
被災者支援に来ていたのを見た。
PTSDとの違い
PTSD =否定
外傷性悲嘆 失いたくない事故親和的記憶=追慕
PTSDの予防は実際には難しい。
うつのフェーズに入ると自殺が増えることを
啓発することが大切。
これは、拙書「共震ドクター 阪神、そして東北」にも書いたこと。
賀来先生は被災地の感染症対策について述べた。
東北大学は現在でも頑張っておられる。
東北大学自体もも甚大な被害を受けた。
・外因性感染=インフルエンザや感染性胃腸炎
ツツガムシ病などが増加する。
初期対応として
「感染予防の8ケ条」をHPを通じて啓発した。
「感染症マニュアル」も作成しそれに従って対策を練った。
避難所では、人から人への感染が起こり易い。
水道があるかないかでかなり事業が違う。
・内因性感染=誤嚥性肺炎、レジオネラ肺炎
⇒口腔内ケアが大切。
東北大学病院では、震災関連死が170例あった。
被災地の肺炎でも、肺炎球菌は主要な原因菌だった。
MRSAの7例あったが、すべてキャリアーだった。
破傷風患者も8名見られた。
ボランテイアにも見られた。
肺結核も14名がみられたがこれrは例年なみ。
現在、特別な感染症が流行っていうわけではない。
震災1週間は外傷が多く、
2週目以降は、感染症が多かった。
災害医療だけでも実に多くの課題がある。
血圧の管理、タバコ対策、メンタルケア、感染症対策などが
重要になって来る。
- << 復興祈願・相馬野馬追・出陣式
- HOME
- 防衛医大の医学生と >>
このたびURLを下記に変更しました。
お気に入り等に登録されている方は、新URLへの変更をお願いします。
新URL http://blog.drnagao.com
コメントする
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL: