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最期まで、がん拠点病院!?

2011年08月23日(火)

最期まで、ブランド病院、がん拠点病院に頼る患者さんが最近実に多い。
もう通院できなくなっても、緩和医療を嫌がり、抗がん医療を希望される。
「願いが叶わない」と怒る患者さんと、「満員で申し訳ない」と謝る病院。
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がん拠点病院には、「連携」という言葉が少ない。
何度も何度もこのブログで書き綴ってきたが何も変わらない。
それでいいのなら、それでいいのだが。

現実は、がん拠点病院に不満を持つ患者さんで溢れている。
町医者をしていると朝から晩まで、そんな相談ばかり。
「がん拠点病院の下請よろず相談室」を、毎日、やっている。

「我が病院は40%も看取っています!」と、胸を張るがん拠点病院。
あれ?がん拠点病院って、がんを治すところじゃなかったの?と思う。
しかし、その医師は、最期まで診ることが医師の勤めであると信じている。

もちろん、在宅ホスピスなんて信じないし、患者さんには絶対勧めない。
かくして、がん拠点病院は常に混み合っていて、細かい対応ができない。
もちろん終末期に十分に寄り添うことはできない。

それもそのはず。
生活や歴史を知らずにどうやって寄り添うのか?
そんな余裕のある医者ががん拠点病院にいるのか?

結局、どこかに無理があるから、
システムは容易に破たんする。
破たんしなくても、不満が渦巻く。

患者も患者なら、
医者も医者。
どちらも、現代・日本国民。

結局、国力が、終末期医療に出ている気がする。

最期までがん拠点病院に頼るのが人間の「性」なのか。
自分もそうなれば、そうなるのか。
いや、自分はきっと、逃げ出すだろう。

逃げ出すなら、早めにお願いします。
と、患者さんに啓発するしか方法が無い。
かくして、同じような講演して回ることとなる。


今日は、携帯電話が30回以上鳴った。
電話で話をしていた時間が2時間以上。
朝から晩まで、電話だらけ。

土曜の夜と、日曜の夕方も電話が鳴りやまない。
講演中や宴会中に、10回以上電話が鳴ることがある。
周囲の人がビックリするが、鳴った電話は取らなくては契約違反。

先週は、夜中じゅう、電話が鳴り続けた夜もあった。
ほとんど寝れない夜が、2日続いた。
尼崎で在宅をやるからには、それくらいは仕方がない。


電話が鳴りやまない中で、
日本人の死生観の歪みの根深さを
思い知らされる毎日だ。

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