禁煙治療を健康保険を行うことには
いくつかの条件がある。

１）禁煙治療施設を届けた医療機関であること。
２）ブリンクマン指数（BI本数X年数）が、２００以上。
３）ニコチン依存度が高いこと（TDS　5点以上）、など。

20歳なのに何故保険診療で行ったのか？という質問が来た。

その患者さんは、ブリンクマン指数が２００を超えていた。
依存度も高かったので、保険診療とした。

規定通りの禁煙治療を行い、
３ケ月後、見事、禁煙に成功した。
めでたし、めでたし。

しかし、20歳ということで、取り調べられた。
いいことをやっても、犯罪者として疑われる。

未成年者でも、ブリンクマン指数が２００を超えている
若者なんて、いくらでもいる。

ある高校で禁煙講演をして、｢この中でブリンクマン指数が
200以上の人はあとで相談に来なさい」と言ったら、3人も来た。

驚いたが、これが現実なのだ。

ただし、高校生はブリンクマン指数が200以上でも
健康保険での禁煙治療はできず、自費診療となる。
個人的には、保険適応にしてほしいのだが・・・

まあ、お役所の人には、20歳でブリンクマン指数が
２００以上（20本X10年ないし、40本X5年）という現実は、
想定外なのだろう。

こうした書類の山を少しでも小さくして
帰宅できるのは、毎日、深夜になる。
日付けがかわるらないうちに帰りたい。

しかし、クリニックには、まだ数名の職員がレセプト作業している。
昔から、月初は、医療事務は深夜労働者となる。
事業主として、責任を痛感する。

レセプト作業が、この業界の辛いところだ。
しかし、どうすることもできない。
情けない。